知っている人がいないとアウェイ感が半端なく、異国にでも放り出されたような気持ちになる同窓会。そんな同窓会に自分の作品のネタ探しにと参加した漫画家の主人公と、まったく話が合わなそうな陽キャの会話を描いた漫画が、なんだかちょっとセンチメンタルです。
仲のいい友人もおらず、分かち合う思い出もないけれど、次回作のネタでも探せればと同窓会に参加する主人公。案の定居心地も悪く、そろそろ帰ろうと思っていたところに、同級生が話しかけてきます。軽いノリで話しかける彼は、学生時代はうまくもない弾き語りで女の子にアピールしており、主人公にとっては「うるさい」やつでした。これは話が合わなそう……。
彼は「まだやってんだって? ……アレ! マンガ〜!!」と話を振ってきます。きっと漫画を描いていることを馬鹿にされたり、いじられるんだろうと思った主人公。しかし彼は「オレも…まだやってんの! …音楽…」と恥ずかしそうに語ります。「夢」というキーワードでつながった2人は、それからポツリポツリと会話を交わすのでした。
子どものころや学生のときに持っていた夢をいつしかあきらめ、それなりに生きる人が多い中、夢を追い続けるのっていいなと思わせてくれる2人の会話。しかも、軽めのキャラなのに、夢を語るときは少し恥ずかしそうになるのがいい! 読者からは「最高な大人」「照れながら語るのがいい」など共感を得ています。
作者は漫画家の銅☆萬福 (@d_manpuku)さん。ヤングジャンプコミックス『オッドアイ少年』、ふんわりジャンプ『みやこウォッチ〜金沢独日記〜』が単行本化されているほか、個人出版の短編集『銅ちゃんマガジン』や『ことりとふたり〜オカメインコ男子ワシオ〜』も販売中です。
画像提供:銅☆萬福 (@d_manpuku)さん
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