渋谷公会堂のネーミングライツをLINEが取得 2019年秋に開設、アミューズらと3社合同で施設運営も
過去にはサントリーが取得して「渋谷C.C.Lemonホール」と命名されている時期がありました。
東京・渋谷のコンサートホール「渋谷公会堂」のネーミングライツを、LINEが取得したことが発表されました。あわせてアミューズを代表企業に、パシフィックアートセンターとLINEの3社による「渋谷公会堂プロジェクトチーム」が結成され、指定管理者として渋谷公会堂の施設管理・運営を行っていくことが決定しました。
渋谷公会堂は1964年に完成、同年東京オリンピックで重量挙げの会場として使用されました。その後国内外のミュージシャンによりさまざまなライブコンサートが行われ、1983年には浜田省吾さんの3DAYSライブ、1987年にはロックバンド「BOØWY」が解散を発表したコンサートが開催されたことなどから、「ロックの殿堂」として広く知られています。2015年10月より老朽化のため、渋谷区新庁舎と一体的に建替えを行うとして一時閉館中。2019年5月末の竣工、同年秋の開設に向けて準備が進められています。
LINEがネーミングライツを取得した後の新名称は、決定次第あらためて発表する予定。「多くの皆様に日常的にご利用いただいている『LINE』の名前を通じて、渋谷区民の皆様をはじめ、多くの方々との距離を縮め、渋谷公会堂がより身近な存在となることを目指してまいります」(LINE)
渋谷区が収入源の確保のため、渋谷公会堂のネーミングライツを売却した事例は過去にもあり、2006年10月1日からの5年間分をサントリーが取得。サントリーの炭酸飲料の商品名を冠して「渋谷C.C.Lemonホール」と命名されていました。建替え後は収納人員1956人、地上6階、地下2階、塔屋1階で、建築延面積97万1289平方メートルの施設となる予定です。
運営管理はこれまで指定管理者制度によりパシフィックアートセンターが担当してきましたが、2019年2月1日〜2029年3月31日は「渋谷公会堂プロジェクトチーム」が担うことに。LINEとしては電子チケットサービス「LINEチケット」やモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」、ライブ配信サービス「LINE LIVE」などを積極的に採用し、新たな体験や価値を創出していくとしています。
(黒木貴啓)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ぴあが1万人規模のアリーナをみなとみらいに建設 会場不足問題の解決に向け 2020年春開業予定
盛り上がるライブ・エンタテイメント市場規模の受け皿なるか。 - 造形の祭典「ワンダーフェスティバル」、2020年夏はなく「秋」に開催 五輪会場問題を受けて
まさかの「ワンダーフェスティバル[秋]」が誕生。 - コミケ、2019年開催のC96・97を有料化 4日間2会場で経費増
有料のリストバンドによる参加者の識別を予定しています。 - 2019年のコミケは初の4日間開催 東京五輪の影響
東京ビッグサイトの利用制約期間のため。 - 東京ビッグサイト問題、都知事の対応は「焼け石に水」 「対応の余地ある」と展示会関係者
オリンピックの関係で東京ビッグサイトが一定期間利用できなくなる問題。「コミケ関連で調整中」はどれだけ意味があるのか――関係者に取材しました。