今週金曜日(2018年12月14日)には、今年最大の流星群である「ふたご座流星群」がやってきます。
春の「みずがめ座η(イータ)流星群」、夏の「ペルセウス座流星群」、秋の「オリオン座流星群」などなど、一年を通してさまざまな流星群が見えます。そんな中で今回見えるかもしれないふたご座流星群は今年一番の楽しみといっていいほどのピカイチな流星群です。
流星群には毎年、天気予報のように「今年の流星群はどれだけ観測できるか」という予報がされますが、月明かりがない好条件のもとで、「今年のなかで最大数の流星が見える」と予測されている流星群がこのふたご座流星群なのです。
ふたご座流星群の今年の予測は?
今年のふたご座流星群は、天の川(5等星程度)が肉眼で見えるほどの暗い場所で、一時間で約60個の流れ星が予測されています。しかし、極大時(一番多く流れ星が見える時間)は【12月14日15時】。つまりまだ昼間です。
そのため実際に流れ星が見えるのは【12月14日の夕方〜翌朝】と考えるのがよいでしょう。特に夕方から深夜は月明かりもなく、一時間50〜60個の流れ星が予測されているので大丈夫ですよ!
また、例年ふたご座流星群極大日の前後数日は流れ星が見えるので、もし当日のお天気が悪くても諦めずに探してみましょう。
ふたご座流星群はどんな流星群?
「みずがめ座イータ流星群を見てみよう!」の記事でも書きましたが、流星群の流れ星はそれぞれ特徴を持っています。
ふたご座流星群の特徴は、
- 流れ星の速さは、速くもなく遅くもない中くらいの速さ
- 流れ星の太さは細め
- 極大時(一番多く流れ星が見える時間)よりも遅れて、明るい流れ星がたくさん見える傾向がある
この3つ目の特徴をみても【12月14日の夕方〜翌朝】は期待大ですね!
YouTubeで、2018年のふたご座流星群シミュレーション動画もアストロアーツさんからアップされていますよ!
流れ星をみるコツ、注意点は?
全体をぼんやり眺める!
放射点近くの流星はこちらにむかって飛んでくるため、流れ星も短いモノが多くなります。ふたご座をじっと眺めるよりも、空全体をぼんやり眺めるのがコツです。
肉眼(+めがね・コンタクトなど)で眺めよう!
天体観測だー! てことは望遠鏡や双眼鏡がいるの? いいえ! 流れ星を見るなら肉眼(+めがね・コンタクト)で十分です。
赤いライトを使おう
暗い流れ星をみるためにもいち早く暗闇に目を慣らしましょう。とはいえ明かりがないと不便なので、懐中電灯に赤いフィルムなどを巻いておいたり、スマートフォンなら明るさ調整・ブルーライトカットアプリも便利です。
十分に防寒する!
山などで星を見るときは、街中以上に気温がガンガン下がります。冬の星見は「持ちすぎかな?」ってくらい防寒具を持っておくといざというときも安心です。
安全第一
流れ星の予測はあくまで「肉眼で天の川が見える程度の暗さ」での予測。暗い場所を求めて近所の田んぼや駐車場などで観測する方もいらっしゃるかもしれません。極力路上はさけ、腕に反射シールを巻いて、安全な場所でゆったりと観測しましょう。
今年一番の流星群といっても過言ではないふたご座流星群。極大日前後数日は見えますので、週末にかけてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
参考
- 天文年鑑2018(天文年鑑編集委員会/誠文堂新光社)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 幻の星座「ねこ座」はなぜ消えた? 歴史に埋もれていった「トンデモ星座」ベスト5を解説する
今も残っていてほしかった……。 - 「13星座占い」「へびつかい座」って結局何だったの? 天文学と西洋占星術から見る星座占い
「新しい星座が見つかった」わけではないのです。 - 「彗星でみんな窒息する」 天文学者「そんなこと言ってない」 昔からある”彗星デマ”とは?
はた迷惑なデマは今も昔もなくならない。 - 「宇宙文明が存在する数」は計算できる? 「ドレイク方程式」を解説してみる
人類がどこまで頑張れるか。 - 「○○光年先の星」ってなんで分かるの? 天体までの距離を測定する「宇宙の距離はしご」
定規では測りようがない宇宙の調べ方。