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「私、“つらい”って言っちゃダメだと思ってた」 つらい気持ちが少しだけ楽になるちょっとしたコツ

つらいもんはつらい。それが当たり前でもいいんだ。

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 みなさんはつらいときや病気のとき、どうやって乗り越えていますか? 必要以上につらさを感じていたりしませんか?

 恥ずかしながら私は、病気になったり持病の発作がでたりすると、めっちゃくちゃ凹むタイプでした。特に大学4年生で逆流性食道炎を発病したときは、思うように卒業研究が進まないことで、何度も自己嫌悪になり自分で自分の首をしめてしまうような日々が続いていたのです。

 ところで、私の身近な人にも持病を抱えている人がいます(仮にTくんとします)。Tくんは重度のアトピー性皮膚炎なのですが、あまりにも私との病気の捉え方が違いすぎてカルチャーショックを受けました。今回はその体験談です。




 Tくんはアトピーの症状で時々どうしようもなく痒くなったり、そのことで職場で「汚い」「かくな」などけなされたりします。でもいくらかゆいときでも、

 「あーかゆいなー。かゆいってイヤだよねえ(笑)」

 職場でなにかあっても

 「今日こんなこと言われちゃったよー。ひどいなー」

 と受け流します。とにかく症状やイヤな出来事に対しての反応がドライなんです。

 これは私にとっては大きな衝撃でした。私は持病の症状がでると、

  • 吐き気がする。我慢しなきゃ。弱音はいちゃダメだ。
  • →いつまでこの吐き気は続くんだろう。
  • →なんで症状がでたんだろう。私の何が悪いんだろう。
  • →いつも肝心なときに吐き気がするし、ストレスに弱い自分がイヤだ!! 嫌い!!

 と一人で悩んで、真っ黒な気持ちになっていました。

 なのにTくんは「かゆいなー。つらいなー」と口に出すし、ずっとひょうひょうとしているのです。それをみて私はふと「私、つらいって言っちゃダメだと思ってた」とつぶやきました。

 それを聞いたTくんが言うには

 「なんで? つらいことをつらいって認めないことの方がたぶんつらい気持ちが続くよ」

 「えっ」

 「体調が悪かったらつらいのは当たり前だし、それを自分の気持ちでさらにつらくする必要なんかないじゃん」

 「……その発想はなかった」

 その後、実際に体調が悪いときに素直に認め、口に出したりツイートしたりするようになったら、気持ちが楽になりました。

 また、「私はいま体調が悪い。だからつらい」ということを素直に認めると、心の中に変にため込んだり、後まで引きずったりしにくいことにも気付いたのです。

 つらいもんはつらいし、それをつらいと感じる自分は何も悪くない。たったそれだけのことでも、心って軽くなるものだったんですね。本当にすごく簡単なことだったのに、自分一人ではたどり着けなかった結論だなってつくづく思います。

 長年つちかった性格や価値観を修正するのは簡単ではありません。でも

  • つらいもんはつらくて当たり前。我慢せず「つらい」と言ってもいい
  • つらいときに、自分で自分を追い込んでつらさを増やす必要は全くない

 というのが、つらいときや持病と付き合うちょっとしたコツです。当たり前のことしか書いてなくて恐縮ですが、私もこの気付きで少し楽になったので、誰かの参考になればうれしいです。

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