構想10年、紆余曲折経て映画「麻雀放浪記2020」公開に斎藤工、白石監督らが思いを吐露 ピエール瀧へも言及
「初日を迎えることができて、心から幸せに思っております」と斎藤さん。
俳優の斎藤工さんが主演を務める映画「麻雀放浪記2020」が4月5日から公開。同日に都内で行われた初日舞台あいさつには、斎藤さんを始め、白石和彌監督、ベッキーさん、チャラン・ポ・ランタンのももさん、竹中直人さん、音尾琢真さん、岡崎体育さんが登壇し、紆余(うよ)曲折あった同作が公開された思いを語りました。
同作は、阿佐田哲也さんのベストセラー小説『麻雀放浪記』を原作に、35年ぶりに映画化。「東京オリンピックが中止になった未来」を舞台とする大胆な設定を加えたことで制作発表当時から注目を集めており、1月31日に行われた国会議員試写会ではその設定が問題視されたことも。さらに、3月12日には同作に出演するピエール瀧さんが麻薬取締法違反容疑で逮捕され、公開が危ぶまれましたが、鑑賞する意思を持った観客に判断を委ねる形でそのまま公開に踏み切るなど、さまざまなアクシデントに見舞われていました。
公開にあたり、斎藤さんは「紆余曲折ありましたが、構想10年、この映画に寄り添わせていただきました。初日を迎えることができて、心から幸せに思っております」と喜びをコメント。監督は、「楽しい思いをしてもらいたいという一心で作った映画です」と作品への思いを語り、客席からは「公開おめでとう!」という声援が贈られ、会場は拍手に包まれました。
公開まで試写を行わない異例の宣伝方針をとっていた同作。見どころを聞かれると斎藤さんは、「全編通してありすぎるんですが、強いて言うなら、岡崎さんのはまり具合と音尾さんのあるシーンがあるんですけど、この2人のシーンは本当に大好きですね」と映画版オリジナルキャラクターのドク役を演じ、同作が銀幕デビューとなった岡崎さんと、白石監督作品常連で独特の存在感を放つ音尾さんのシーンに言及。竹中さんも「存在感に圧倒された」と称賛する岡崎さんは、「自分でも演じている感じがしなかった」とベテラン風なコメントをし、会場の笑いを誘っていました。
試写をしていなかったため、観客同様、公開初日に同作を鑑賞したという音尾さんは「ある意味くだらないシーンしかないので、いらないシーンばかりと言ってもいいような映画」と愛情たっぷりにコメント。ベッキーさんは、「斎藤工さんって本当にレディーファーストですてきな人だったんですけど、撮影現場で竹中さんが私のことをいじり始めたら私のことすごいいじってきて」と現場でのエピソードを明かし、ももさんも「竹中さんはずっと口笛吹いているか歌を歌っているか、ベッキーさんをいじってる」と撮影を振り返り、舞台あいさつでもその関係性が伺える楽しげなやりとりが繰り広げられていました。
さらに、シークレットゲストとして元東京都知事の舛添要一さんが登場。同作には、元東京都知事で麻雀五輪の解説者として出演しているようで「自分の役を自分でやるのは大変難しかった」と感想を述べ、斎藤さんは「センセーショナルなシーンになっていると思います」と観客の期待をあおっていました。また、同作が第9回北京国際映画祭で公式上映されることも発表。観客からは大きな拍手が巻き起こりました。
舞台あいさつ後には、白石監督と斎藤さんの囲み取材が行われ、4日に保釈されたピエール瀧さんについて言及。斎藤さんは、「僕は監督がみなさんからの厳しい質問を受けている姿を見てきたので、この姿こそピエールさんに見てほしいと思いますし、今は猛省してほしい」とコメント。今回の件で多くの作品が自粛する中で公開に踏み切ったことについて、「『麻雀放浪記2020』は特殊なケースかもしれないんですけど、今日を迎えられたということがピエールさんに関わった映画やドラマの製作者、映像にまつわる人の希望となることを願っております」と心境を明かしました。
白石監督は、「保釈されて、あらためて自分がしてしまったことの大きさに驚いているでしょうし、今は自分と向き合ってもう1回自分が何をしてしまったのかを考えてほしい」とコメント。今後については、「瀧さんと一緒に作品を作ることは難しいかもしれませんが、ここからはいち友人として、必要であれば、治療とか社会の中でどうすれば貢献できるのかなど協力できることがあればしていきたい」と映画「日本で一番悪い奴ら」(2016年)を始め、多くの作品をともにしてきたピエール瀧さんへの思いを語りました。
ピエールさんは同作で、第三次世界大戦が起こったために中止となった東京オリンピックの元五輪組織委員会会長・杜役として出演しています(関連記事)。
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大胆に設定変えてきた。