10秒で読めて、会社や学校で知ったかぶりできる「マンガで雑学」。今回はちょっと意外な「言葉の由来」に関する雑学3つをお届けします。
雑学その1:ニックネームの「ニック」って何?
本来の名前とは別に、友達同士などで気軽に使われるニックネーム(nickname)。でも、「ニック」とは一体何なのでしょうか? この言葉の誕生は、14世紀初頭までさかのぼります。
ニックネームはかつては「ekename」というつづりで、「eke」は現代でいう「additional」「extra」などに相当。直訳すると「追加の名前」という意味になります。ここから時代をへて「“eke”name→“neke”neme→“nick”name」と変化していきました。
変化するのはいいとしても、「eke」にはない「n」はどうして付いたのか? これには実は「定冠詞」が関係しています。「an apple」のように、母音の発音で始まる単語のときは「a」ではなく、「an」を用いるのは学校でも習いましたよね。
ekenameの場合も「an ekename」と表現されていたのですが、どこかで誰かが言葉の切れ目を勘違いし、「an」の「n」が名詞側にくっついて「a nekename」になってしまったといわれています。
主要参考文献
- nickname(Online Etymology Dictionary)
- eke-name(Definition of eke-name in English by Oxford Dictionaries)
雑学その2:「ククレカレー」の「ククレ」って何?
ハウス食品によるレトルト食品のロングセラー「ククレカレー」。この「ククレ」の意味をご存じですか?
これは造語で、「クックレス(cook-less)」に由来。“調理がいらない”というレトルト食品の特徴を表現したものだそうです。1971年の発売当時、調理いらずのレトルト食品はまだ先進的なイメージがあったのでしょう。
ちなみに、レトルト食品の研究開発は1950年ごろから米国で行われており、「世界初の家庭向け商品」は、1968年に登場した「ボンカレー」(大塚食品)だといわれています。
雑学その3:「カチューシャ」が海外では通じない理由
「カチューシャ」といえば、アルファベットの「C」の形をしたヘアバンド。実はこの言葉は、もともと「エカテリーナという女性名の愛称」を指し、海外では通じません。では、なぜ日本では、この愛称がアクセサリーの一種を指すようになったのでしょうか。
一説によると、ヘアバンド「カチューシャ」の由来は、大正時代に大ヒットを記録したある舞台だといわれています。ロシアの文豪・トルストイによる長編小説「復活」を、作家・島村抱月による脚色のもと上演されたもの。
同作には「カチューシャ」と呼ばれる女性主人公が登場するのですが、その人気ぶりがすさまじく、若い女性のあいだで「カチューシャ髪」というヘアスタイルが流行し、学校では劇中歌「カチューシャの唄」が禁止されるほどだったとか。
説に従うと「こうしたブームの中で、C字型のヘアバンドが『カチューシャ』と呼ばれるようになった」ということになります。ちなみに、当時は「カチューシャくし」「カチューシャ指輪」「カチューシャリボン」といった便乗商品まで現れており、その熱狂のほどが伺えます。
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