浜野謙太好演の「ラジエーションハウス」7話 技師・窪田正孝の活躍のせいで、医師・本田翼は自信喪失「技師ができることが私にはできないのか……」(2/2 ページ)
「見た目に惑わされるな」というテーマを体現した浜野謙太。
職域を完全に越えた唯織
7話のストーリーに関し、ネット上で批判が巻き起こっている。唯織が真貴に行った検査について「誰だっていち早く検査してほしい」「結局、真貴を特別扱いしただけじゃないか」といった声が上がっているのだ。
ここで確認したいのは、真貴は「超音波検査が必要」と診断されたということだ。唯織が行ったのは、超音波ではなくマンモグラフィ検査である。2カ月待ちの超音波検査の順番をすっ飛ばし、真貴を優先したわけではない。この点は強調しておきたい。
それよりも看過できない問題がこのくだりにはある。検査後、唯織は蛭田夫妻に説明した。「蛭田さんのしこりは悪性ではないと思います」「僕の所見としては問題ないと思います」。明らかに、彼は技師の職域を越えている。もう、ほとんど診断してしまっているのだ。唯織の正体はスーパードクターだ。本来ならば問題ない。だからこそ、技師の立場にこだわる唯織の働き方にますます矛盾を感じてしまうのだ。
「検査で患者は救えないのか。技師ってなんだんだ」とコンプレックスを抱き、身分を偽って医師を名乗った軒下。彼の存在を見ただけに、余計、唯織には違和感を覚える。医師として働いたほうが彼は患者のためになる。さらに、小野寺が唯織の正体に気付き始めた。唯織は技師の立場を貫こうとするが、そろそろ限界に来ているのではないか?
杏の不振の原因は、唯織が放射線技師でいること
唯織が技師にこだわるのは、技師の立場から杏をサポートしたいのが理由。なのに、唯織が活躍するほど、杏は自信を喪失してしいる。「技師ができることが私にはできないのか……」。つまり、唯織が技師でいる状況が杏の不振の原因になっているのだ。
医師なのか? 技師なのか? 現在連載中の漫画版「ラジエーションハウス」も、この問題についてまだ描き切っていない。だから、窪田正孝が演じる唯織の今後がすごく気になる。わだかまりが解ければ、唯織と杏はバディのような関係にもなれるはずなのだから。筆者は技師であり続けようとする唯織に回りくどさを感じている。
これまでの「ラジエーションハウス」振り返り
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