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NTTが、座っている人に対し、あたかも歩いているような感覚を与える技術を開発しました。VR体験がまた進歩しそう。
現状のVR体験は、ヘッドマウントディスプレイによる視覚情報によるものが中心。よりリアルな体験を実現するには体験者のあらゆる五感や運動感覚の喚起が必要不可欠で、特に歩行感覚の生成は大きな課題となっていました。体験者のいる実空間は広さに制限があるため、VR空間を動き回るには工夫が必要になるのです。
こうした背景から、NTTコミュニケーション化学基礎研究所は研究を始め、座っている体験者に対し、視聴覚情報に加えて足裏に触覚刺激を与える仕組みを作成。そして、歩行時に生じる振動波形や歩行周期、タイミングといった特徴を、刺激として再現し足底に与えることで、歩行感覚に近い感覚が生じることを明らかにしました。もし実用化されれば、リビングなどで座ったまま、移動範囲の制約を受けずに歩いた感覚を体験できることになります。
今後は、4D映画館やVRアミューズメント施設への応用を検討するとのこと。走行やスキップなど、多様な歩行感覚の表現も目標に掲げられています。また、体験者の足踏みなどの運動入力と連携して、歩行感覚を生み出す方法も確立したいと述べています。
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