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祝・神奈川県道603号(上粕屋厚木)開通! 「一番乗り」で通ってみた(徒歩で)(1/3 ページ)

新しい道はワックワクです。

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 神奈川県の県道603号(上粕屋厚木)一部区間が2019年7月16日15時に開通しました。

開通1時間15分前の様子
7月16日15時に一部区間が開通した県道603号(上粕屋厚木)。写真は開通直前(1時間15分前)の石倉橋交差点の様子

 県道603号は、神奈川県伊勢原市の郊外にあります。観光と「大山豆腐」で知られるな大山(おおやま)のふもとに位置します。

 今回開通した上粕屋厚木の区間は、伊勢原の中心部と大山を結ぶ県道611号(大山板戸)と国道246号の秦野側から伸びる県道612号(上粕屋南金目)が交わる「石倉橋交差点」から、603号現道との交点に新設された「日向薬師入口交差点」までの1.2キロ、上下各2車線、計4車線です。計画ではさらに県道63号(相模原大磯)、県道64号(伊勢原津久井)が分かれる「分れ道交差点」までの総延長1.9キロが整備される予定になっています。

 このわずか1.9キロほどの県道603号バイパスですが、将来は神奈川県央地域の交通網を一変させる可能性がある、とても重要な道路なのです。事業目的は「新東名および厚木秦野道路へのアクセス道路整備」です。

開通区間と位置
今回開通した区間と位置関係(画像:神奈川県平塚土木事務所 プレスリリースより)

 開通区間には、まず2019年度中に「伊勢原大山IC(インターチェンジ)」が接続する予定です。新東名高速道路は2019年予定の伊勢原JCT〜伊勢原大山IC間、2020年予定の伊勢原大山IC〜御殿場JCTがつながれば、いよいよ全通です(2019年7月現在)。

新東名と厚木秦野道路の位置関係
新東名と厚木秦野道路の位置関係(画像:神奈川県横浜国道事務所 厚木秦野道路パンフレットより)

 さらに現時点はまだ開通年度のめどこそ立ってはいませんが、県道603号は国道246号線バイパス「厚木秦野道路」とも接続します。厚木秦野道路は新東名の秦野ICから東名の秦野中井ICを経由して、再び新東名の伊勢原大山IC、厚木市北部の森の里地区を経て、圏央道の圏央厚木ICまでを結ぶ、無料の自動車専用道路として整備が計画されています。

 この2つの主要道路が整備されると同時に、観光地の大山・丹沢の玄関口として、そして渋滞の激しい国道246号を回避するルートとして、県道603号は交通の要所となる重要な役割を担うことが期待されているのです。

「開通」を見守ってみた。「一番乗り(ただし徒歩で)」してみた

 ということで、道路が開通する瞬間の様子を見に現地へ行って参りました! くす玉を割ったり、パレードをしたりするのでしょうか。わくわく。

 開通1時間15分前の13時45分。石倉橋交差点に着くと既に15時の開通に向けた作業が始まっていました。あいにく小雨が降ったり止んだりという天気でしたが、作業員さんがクレーンを使って仮設信号の撤去作業をしていました。

仮設信号が撤去されている
開通に向けて仮設信号が撤去された

 開通10日前の現地の様子とあまり変わっていませんでした。この時点で交差点付近の主工事はほぼ完成していた模様です。

10日前の様子
開通10日前の石倉橋交差点の様子
進む撤去作業
進む撤去作業

 その後もサクサクと撤去作業は進み、15分ほどで仮設信号は全てトラックに積み込まれてどこかへ。開通1時間前の14時には、もう準備オッケー。いつでも開通できる状況になっていました。

 14時20分すぎ。県警のパトカーが続けて2台やってきました。1台はそのまま直進。もう1台は信号のすぐ先で、関係者の車両と合わせて2車線の道路をふさぐようにして止まりました。

開通を控え、パトカーがやってくる
開通を間近に控え、先導パトカーがやってきた

 開通30分前になると、近所の方や道路趣味の方とおぼしき人たちが徐々に姿を見せ始めました。集まった人は5〜6人。どちらかと言えば関係者の皆さんの姿の方が目立っていましたが、それでよいのです。

 いよいよ開通5分前。1台のクルマが姿を見せ、なにやら話をして信号の先へ進んでいきました。開通後の道路を一番乗りで走ろうとする道路ファンのようです。

開通5分前、道路ファンの車が
いよいよ開通5分前、道路ファンと思われる開通待ちのクルマも準備オッケー

 それと同時に、関係者の皆さんが手際よくカラーコーンを撤去し、道路を封鎖するのは警備員だけになりました。

 15時、開通──。拍手や号砲などはなく、先導するパトカーと関係者の車両がスタートしたのを確認して、警備員さんがススッーと横へ。静かな開通でした。

開通は静かに行われました
開通は静かに行われました

 警備員さんが退いたのを確認して、一番乗りのクルマの人、そしてトラックや乗用車など10台ほどの車両が開通したばかりの新道へ吸い込まれていきます。そして反対側からも、パトカー+関係車両の先導のもと10台ほどのクルマがやってきました。

反対側からも「一番乗り」の車が
反対側からも「一番乗り」クルマがやってきた

 正直、派手なセレモニーや開通式があるのかなー? となどと想像して身構えていたのですが、予想以上に静かな開通で逆に驚いてしまいました。関係者を招いての開通式典は前日のうちに行われていたようです。

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