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今夜スタート「凪のお暇」 自分がない主人公とモラハラ男とメンヘラ製造機、予想外のキャスティングはどうなる?(2/2 ページ)

実は結構重い話なんです。

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キャスティングに不安を覚えた

 人間を美化せずに描くこの作品。決して現実離れした内容じゃない。だから、ドラマ化にあたってキャスティングはしやすいと思っていた。

 まず、凪について。正直言うと、原作を読んで黒木をイメージした人はいなかったと思う。全く予想外の人選。本音を言うと……心配だ。原作とは違う“実写版凪”を彼女がどう表現していくのか、見届けたいと思う。

 続いて、慎二について。彼は若くて勢いのある営業のホープ。ノリと地頭で結果を残す20代で、しかも「好きな女の子にキツく当たってしまう」という小学生のようなどうしようもなさを見せたりする。このキャラクターをアラフォーの高橋一生が演じるというのも驚きだった。慎二の持つ個性は若さで許されてる部分が大きいので……。やはり、少し不安だ。慎二の持つチャラさを高橋が表現できるかも未知数である。

 慎二に限らず、全体的にキャスティングの年齢層が原作より高めである。原作に寄せる気があまりなかったかのような印象さえ受けている。この違和感はいつか払拭されるのか、それとも最終回まで続くのか?

結構、重いストーリー

 人間は善悪の二極化で判断はできない。自販機の釣り銭を拾い集める老婆が豊かな日々を送っていたり、怖そうな八百屋の店員が実はすごく優しかったり。そして、慎二もゴンもなんだかんだ憎めない男たちだ。人には汚い部分がある。だけど、捨てたもんじゃない。そう思わせてくれる物語。毎週末、元気をもらえることも、逆に見ていて辛くなることもきっとあると思う。結構、重い話なので。

 人間を美化して描かない「凪のお暇」の第1話は今夜10時からスタート。初回15分拡大版だ。

寺西ジャジューカ

ライター

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