幼児誌の概念を覆すリアルな付録で、大人をも驚かせ続けている『幼稚園』(小学館)。9月号の付録ではセブン銀行とコラボした「セブン銀行ATM」が登場し、驚異の完成度に多くの書店で売り切れるほどの人気になっています。
筆者も発売日の8月1日に渋谷の見つかる限りの書店に電話してみましたが、ことごとく売り切れ。なんとか夕方に買えた書店でも、夜には売り切れとなっていました。今号は1080円という、4月号の「びょんびょんらーめん」(関連記事)以来の強気な1000円超え特別価格ですが、その価格を上回るクオリティ−に人気が殺到しているようです。
おなじみの銀行ATMを、付録で再現。デザインが細部まで凝っているだけでなく、お金が入っていく、出ていくスピードもちょうどよく、その人気ぶりも頷けます。
難所は少なく、1時間ほどで完成
ここからはメイキングです。ATMのふろくが付く号にふさわしい、金色に彩られた表紙の9月号。早速付録の部品袋を抜き出します。
この企業コラボ付録シリーズ、いつもはあらかじめ準備するものはほとんどなくても作れますが、今回はセロハンテープ、単三電池、プラスのドライバーと3つ用意するものがあるので気をつけましょう。
シリーズのほかの付録と比べてもかなりやさしい作りになっており、ほとんど難所らしい難所はありません。強いて言うと、つめをミラーの下にすべり込ませつつ、左右のつめをとりつける部分ぐらいでしょうか。
ただしそれはあくまで大人が作業した際のレベル。幼児だけでは苦戦必至なので、お父さんお母さんが手伝ってあげましょう。
付録で付いてくるおもちゃのお札は、何やら大人の悪ふざけ感のあるユーモラスなもの。この肖像、幼稚園の表紙デザインの務めている大御所デザイナーの祖父江慎さんです。
じっくり作って、1時間10分ほどで完成させることができました。
セブン銀行を手元における、妙な幸せ
目の前にセブン銀行が現れる……これは思いのほかなかなかの達成感が得られます。
ATMはふだん急いで使うことが多いため、じっくりと眺める機会はありませんが、あらためて眺めるとなかなかいい造形をしているなぁ……とまじまじと見てしまいました。
早速このセブン銀行ATMで遊んでみましょう。右側のスイッチを手前に引いてお札を上から入れると……。
気持ちいい。お札が出てくるシーンがしっかりと再現され、お金を引き出したとき特有の高揚感もちょっと味わえます。
逆にスイッチを奥にスライドしてみましょう。そうすると、下から入れたお札がみるみるうちに吸い込まれていきます。
この「どうでもいいけど、気持ちいい」が満たされる。何か「∞プチプチ」の動く版のような心地よさを感じます。
もはや行くところまで行ってしまった感が漂う『幼稚園』の付録。彼らが繰り出す次の一手からまるで目が離せません。
(辰井裕紀)
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メダルをゲットする興奮そのままに楽しめます。