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東日本大震災の経験が教訓 そのままで食べられるゼリー型備蓄食「LIFE STOCK」誕生

5年半以上の常温保存が可能です。

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 東日本大震災の経験から生まれたゼリー型の備蓄食「LIFE STOCK(ライフストック)」が、クラウドファンディングサイト「Makuake」で発売されました。

防災ゼリー「LIFE STOCK」 防災ゼリー「LIFE STOCK」

 防災ゼリー「LIFE STOCK」を作ったのは宮城県多賀城市の企業「ワンテーブル」。東日本大震災を振り返り、「あのとき、ほんとうに欲しかったもの」を追求した結果、電気・水・ガスが不要な備蓄食として「ゼリー」に行きついたそうです。

防災ゼリー「LIFE STOCK」 電気・水・ガスが不要な備蓄食としてゼリーが選ばれました

 「LIFE STOCK」の主な特徴は次の3点。

  • 電気・水・ガスがなくても、食べられるゼリー飲料(水が不足する震災直後、乾パンなどの備蓄食は食べにくいため)
  • 5年半の備蓄が可能(無菌充填技術、アルミを含む4層構造のフィルム、レシピコントロール技術を組み合わせた「TOKINAX」というブランドを開発しました)
  • 保管場所や廃棄場所が省スペース(カバンやポケットに入るサイズです)

 ゼリー状にすることで乳幼児や高齢者、障がいのある方にとっても食べやすくなり、経口摂取だけではなく胃ろうでの摂取も可能だそうです。

防災ゼリー「LIFE STOCK」 胃ろうでの摂取も可能です

【参考】3.11以降、避難所で起こった問題

〈災害直後〉避難所では、まず「水がない」という状況が生まれる

カップラーメンやスープなど水が必要な備蓄食が食べられない

水分が無いと食べにくい乾パンなどが食べられない

飲み込むのが苦手な人が食べられるものがない

水が貴重になり、水分摂取を控えることによる健康被害が発生(脱水症状、熱中症、便秘、エコノミークラス症候群など)

〈災害2〜3日〉おにぎりやパンなど、炭水化物・糖質の多い避難食による栄養の偏り

炭水化物(糖質)中心の避難食。栄養の偏りで疲労の蓄積、体調不良

糖尿病の方が食べられるものが少ない

糖質摂取が増え、被災太りに

栄養バランスが崩れ、免疫力の低下による風邪や感染症が広がる

〈災害1週間〉避難所の環境問題が発生する

食べ残しや、消費期限切れによるごみが、悪臭、虫の発生などの問題に。

水が貴重な状態で、お箸やスプーンが洗えず不衛生な状態に。

 「LIFE STOCK」の栄養タイプは、災害直後に不足するエネルギーを補給できる「エナジータイプ」と、避難所滞在中に不足しがちな栄養素を補給する「バランスタイプ」の2種類。味はエナジータイプが「洋梨(ペアー)味」と「ぶどう(グレープ)味」、バランスタイプは「アップル&キャロット味」です。

防災ゼリー「LIFE STOCK」 エナジータイプ「洋梨(ペアー)味」「ぶどう(グレープ)味」
防災ゼリー「LIFE STOCK」 バランスタイプ「アップル&キャロット味」

 支援のリターンはエナジータイプ5個セット2000円、バランスタイプ9個セット2000円など4種類。Makuakeでの取り扱い期間は10月1日までです。

防災ゼリー「LIFE STOCK」 2000円のセット
防災ゼリー「LIFE STOCK」 4000円、6000円のセット

 ワンテーブルが目指すのはさまざまな分野の人が参加する備蓄食。「TOKINAX」の充填技術に、地元の味やB級グルメ、一流シェフや定番の味を取り入れたいとしています。

  1. 地元の農作物を備蓄食に &地元生産者
  2. 地元ならではのグルメを備蓄食に &地元プレイヤー
  3. 一流シェフの憧れの味を備蓄食に &有名シェフ
  4. みんな知っているあの味を備蓄食に &企業
防災ゼリー「LIFE STOCK」 地元食材とのコラボイメージ

 2018年からは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力して、新しい防災・宇宙産業を創出する「BOSAI SPACE FOOD PROJECT(BSFP)」をスタート。災害時、宇宙の両方で活用できるレシピ開発にも挑戦しているそうです。

防災ゼリー「LIFE STOCK」 宇宙航空研究開発機構(JAXA)との連携も
防災ゼリー「LIFE STOCK」 ワンテーブル ロゴ
防災ゼリー「LIFE STOCK」 TOKINAX ロゴ

※価格は全て税込・送料無料



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