黒木華「凪のお暇」裏主役・慎二(高橋一生)はなぜ突如号泣したのか? 豆苗とぬか床が暴いた真実(2/2 ページ)
慎二、突然の号泣。初めて見る“本当の顔”に凪はパニック。
慎二の部屋にある豆苗に戸惑う凪
自宅で休養する慎二が、自宅で円と電話で話している。
「あのさ……、ちゃんとするから。俺たちのこと、ちゃんと話そう」
電話を切った後、慎二は部屋の上方に視線をやった。そこにあったのは豆苗。断舎離したと言っていたのに、実は捨てていなかった。凪に未練がある。でも、今回の窮地は円の協力で乗り切ることができた。罪悪感と借りのある円にちゃんと向き合わなければ。凪への未練は断ち切るとき。観念したような目だった。
そんなときに、凪が自宅にやって来てしまう。円よりも先に凪が来た。慎二がすごい顔になっている。円を受け入れるつもりだった覚悟は、ポキっと折れた。気持ちをごまかすのが不可能になってしまった。
「ごめんな……。あの時はごめん。お前が倒れたの……俺のせいだ。わかってやれてなかった。追い詰めた。大……好きだった。幸せにしてやりたかった。できなかった。……ごめんな。ごめん。何だ、これ。バカか、俺」
「望まれなくても凪ちゃんが喜ぶことしてあげたい」と素直に言った安良城ゴン(中村倫也)を慎二は眩しそうに見ていた。慎一からは「女の前でも仮面被ってんだろ?」と言われた。慎二はとうとう、初めて凪の前で“本当の顔”を晒した。
慎二の心情を知る視聴者は彼の号泣を理解できる。でも、凪は慎二を理解していない。血も涙もない男だと思っている。パニックだったのではないか。凪が視線を上にやると、そこには豆苗があった。水を替えないと豆苗はすぐに腐ってしまう。慎二はちゃんと手入れをしていた。それに気付いた瞬間、凪の目の奥の感情が一気に揺れたのがわかる。
慎二は慎一から「あの家は腐ってんじゃん」と言われた。豆苗もぬか床も家族も、手を付けずに放っておいたら腐ってしまう。慎二は諦めず、それらを手にかけてきた。「慎二とヨリを戻すなんて300パーセント無い」と断言した凪は、慎二の“本当の顔”を知ってどうするのだろうか。
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