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黒木華「凪のお暇」6話で完全に立場逆転した凪とゴン「今度は自分が壊れる番ね」 今夜からは完全オリジナル展開へ(1/2 ページ)

龍子「白い恋人食べながら泣いてましたよね?」慎二「俺じゃない!!!」。

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 8月23日に放送された「凪のお暇」(TBS系)第6話。坂本龍子(市川実日子)の成長が、見どころの1つだった。彼女の空気の読めなさには勇気づけられた。


凪のお暇 「空気は、吸って吐くものです」。空気を読む呪縛から解き放たれた凪 イラスト/まつもとりえこ

円を「彼女」ではなく「同僚」と紹介する慎二

 スナック「バブル」で週3のアルバイトを始めた大島凪(黒木華)。凪は、ここが我聞慎二(高橋一生)行きつけの店であることをしらなかった。思わぬ場所で鉢合わせした2人。慎二を見る凪の顔は本当に嫌そうだ。凪を見る慎二の顔がすごいことになっている。恋の悩みと後悔と本音を吐き出すこの店で、本命の女が働き始めた。

ママ「ガモちゃん今、ハートブレイク中だから。大好きな彼女にフラれて、毎日 ここで号泣」

慎二「(遮って)あ〜っ、ビールだ。ビール欲しいな。キンキンに冷えたやつがおいしいの。シュワシュワすんのは冷たくないと、ドスコイドスコイ!」

ママ「どういうことよ(笑)」

 凪の前で号泣をバラされた慎二。地獄である。

 この店で凪が働き始めたのは、ママ(武田真治)に声を掛けられたことがきっかけ。

 「初めて会ったとき、ピ〜ンと来たの。この子、絶対マメだって。掃除は完璧だし、グラスもピッカピカ。頼んでもないのに30分前に出勤してるし。何ていうか、律儀な子なのよね」(ママ)

 聞きながら「そんなことは知っている」という顔をする慎二。今挙げた要素は、慎二が凪に惹かれた部分そのままである。慎二の前に凪が作った料理が運ばれてきた。ずっと求めていた、久々の凪ごはん。この時点で胸いっぱいの表情になる慎二だが、手をつけることはできなかった。食べたら泣いちゃったはずだ。

 さらに、凪から衝撃の情報が伝えられた。

 「ゴンさんとはお別れしました」

 あからさまに動揺する慎二。このタイミングで、今カノの市川円(唐田えりか)がスナックに到着する。悶絶した挙げ句、慎二は円をこう紹介した。

 「同僚」

 あんなに円とオフィスでイチャついてたのに……。「円との関係を凪に知られたくない」という気持ちが上回った。思いが再燃した。同僚呼ばわりされた円の表情が痛々しい。この時点で、彼女はもう勘付いている気がする。別れ際、凪に深々と頭を下げた円。やはり、察したのだろうか。

 そういえば、慎二は凪との交際も友人たちに明かさなかった。でもあれは、失恋した友人に慎二が気兼ねしたことが理由である。今回は違う。慎二の中には、円ではない別の1番がいる。以降、慎二は円とのオフィスラブに乗り気じゃなくなった。慎二が円を認識したのは、凪との見間違いがきっかけ。円は凪にフラれた溝を埋めるための存在。圧倒的にかわいい円なのに、気の毒に思えてくる。


凪のお暇 初期重要人物相関図。それぞれの成長により、心の距離や関係の性質が変化している イラスト/まつもとりえこ

泣き虫を認めない慎二、追及をやめない龍子

 スナックのボーイとして接客業に励む凪。しかし、客との会話が続かない。会話上達の本を凪は読み漁った(復縁するための本を読み漁った慎二のよう!)。

 「会話のキャッチボールができるようになりたくて……。せめて、投げてもらったボールを変な方向に飛ばさないように」

 ママ「そもそも、何で相手に会話のボールを投げてもらう前提なの。何様? あんたが会話のボールを自分から投げられない理由は、相手に興味ないからよ

 核心を突いた指摘だ。でも、凪を詰めるというより、成長を促すような口調に聞こえた。酔客に絡まれる凪を救った慎二も見抜いていた。

 「興味ないだろ、他人に? だってお前、自分に興味持ってくれる奴しか好きじゃねえじゃん」(慎二)

 両者は全く同じことを言っている。我聞慎二と武田真治(ママ)、2人のシンジによる愛ある指摘だ。

 坂本龍子(市川実日子)は詐欺まがいのブラック企業に就職した。凪は龍子を救うべく、同社主催のセミナーに押しかけ、龍子の手を取って連れ去った。誰かのために動く凪を見たのは初めてである。


凪のお暇 6話の見どころ。「卒業」みたいに龍子を連れ出す凪 イラスト/まつもとりえこ

 「ちゃんと聞きたいです、坂本さんの話。だって私、坂本さんに興味があるから。友達だから」

 龍子「空気読めない友達でも?」

 空気は、吸って吐くものです

 いい話。ウルっと来た。……と思っていたら、慎二の顔を見た龍子がいきなり大声を上げた。

 「あっ、思い出しました。白い恋人! 立川で泣いてましたよね!?」(龍子)

 つい数秒前まであんなにしんみりしてたのに、唐突にぶっ込みに行く龍子。本当に空気が読めねえ。「はあ?」「いや……」と慎二はずっと否定しているのに「いや、泣いてましたよ!」と追及を止めるつもりがない龍子。「白い恋人で号泣してた人」と慎二は連呼され続ける。凪の前で号泣を再びバラされた。

 「僕じゃないです!!!」(慎二)

 全力の「僕じゃないです」! そんな、子どもみたいな言い方しないでも……。これは龍子が空気を読めないからできた仕事だろう。グッジョブ。なのに、当の凪が終始キョトンとしている。「彼女にフラれた」「立川」「白い恋人」と、これだけの材料がそろえば自分のことと気付くだろうに。本当に、この人は他人に興味がないんだな……。

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