答え:3ナンバーだから「偉い/維持費が高い」わけではない
実は3ナンバーだからといって税金が高くなるのではありません(2019年現在)。
確かに1989年までは3ナンバーか5ナンバーかで自動車税の違いがありました。しかし(2019年)現在は排気量で額が決まります。自動車関連の他の税金などについても、自動車重量税はその名の通り「クルマの重さ」が基準です。自動車取得税や自賠責保険は「軽自動車か登録車か」が基準です。
もっとも、大排気量の高級車ならば自動車税が、重量のある車種などなら自動車重量税が上がるので、結果として「維持費が高い」とはなり得るでしょう。
しかし近年の車種は「エンジン排気量は1500ccくらいと小さめだけれど、幅が1700ミリより大きいので3ナンバー」などとなる車種が増えています。中には「標準グレードは5ナンバー、上位グレードは外装パーツが少しだけ5ナンバー枠からはみ出すので3ナンバー」といったパターンもあるようです。そういった車種も3ナンバーか5ナンバーかではなく、その車種や仕様それぞれで相応の自動車税や自動車重量税が課されます。
例えばトヨタ・カローラは、古くから5ナンバー枠で展開されてきた「ニッポンの標準車」の1つです。2019年9月にフルモデルチェンジした12代目の新型カローラは、「グローバルモデルとデザインを合わせつつも、日本仕様車は日本の環境、道路状況の使い勝手に合わせ、全長、全幅を小さく、ホイールベースまで縮小した日本専用設計のボディーにした」としています(関連記事)。日本仕様車は海外モデルより全長で135ミリ、幅で35ミリ小さくした専用設計で、「日本ユーザーが、日本の道路を走りやすい」とするサイズ感や最小回転半径を実現します(セダンの場合)。
しかし、新型カローラ セダンの車体サイズは4495(全長)×1745(幅)×1435(高さ)ミリです。わざわざ専用設計ボディーにした日本仕様車も5ナンバー枠に収まる幅1700ミリを超えているので、ナンバーの分類番号は3ナンバーになります。あと45ミリですし、せっかく日本専用設計にするのならば5ナンバー枠に収めればいいのにと思ってしまいますが、違うようです。不格好になったり、衝突安全性などに影響が出たりするかもしれません。それを対策する分コストも増えるでしょう。メーカーとしても「5ナンバー枠に収めること」そのものにあまり意味はなく、無理をしてそうする必要はないと判断したことが分かります。
駐車場の物理的な広さといった理由で5ナンバー車に限定して探している場合は別として、何となく「5ナンバーの方が維持費が安そう」という昔ながらの理由でクルマを探しているのであれば、それならば「エコカー減税」などに注目する方が効果は高そうですね。
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