ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
ニュース

「やる夫スレ」の傑作4編が書籍になるようです 今再び脚光浴びる「やる夫」、企画者に意図を聞いた(3/4 ページ)

やる夫スレからまさかの書籍化。

advertisement
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

「やる夫スレ」と言わない宣伝方針?

――ところで、宣伝では一切「やる夫スレ」という言葉を使ってないようですが……。

カミチ 配慮しすぎているのかもしれないし、リミッターを外しすぎるとそれはそれで……という悩みの間で手探り状態です。

いのしし これまでやる夫スレの名前を使ってこなかったのは、コミュニティーを尊重しようという理由からですね。

カミチ 二次創作界隈には大々的に取り上げてほしくない方もいらっしゃいますし、どの程度ネガティブな反響があるかが分からない。とはいえコミュニティーの方々に見つけていただきたい本なのは間違いないので、皆さんの反応をしっかり見て、喜んでいただける範囲で告知していけたらというスタンスです。

――公式Twitterアカウントで一言も「やる夫スレ」とはツイートしないのに、ファンによるやる夫スレ絡みのツイートはRTしていたりして、距離感がユニークですよね。

カミチ そこも探り探りです(笑)。既にある事実として「やる夫スレで人気だった」と紹介するのは問題ないだろうという立場です。

いのしし 事実を言ってるだけですからね。

――宣伝まわりだと、サイトバナーの配布もどこか懐かしくて面白かったです。

いのしし 「2019年にやることか?」といろんなところでツッコミを受けました(笑)。でも、普通に貼ってくださったサイトさんもいらっしゃって、そちらからの流入もありがたいことにとても多いんですよね。ネタとしてだけでなく、実際に機能してくれました。ただ一部ネタではなく、「企画者は大真面目にこれをやってるんじゃないか?」と心配する声も見かけたので、その人たちにはご心配をおかけしました……!


漫画化も決定 やる夫スレが生んだ好循環

――メディアミックスについても聞かせてください。4作品とも漫画化が発表されていますが、早い段階から漫画化は決まってたのでしょうか?

カミチ 漫画化は後からです。本格的に動き出したのは「スレ発ラノベ4」の企画発表が行われた5月からですね。

いのしし 確実に漫画との相性は良いだろうという予感はありました。思うに、元の二次創作を駆使したAAって、優れた先行作品のキメカットのみで構成されているので、それに見合うように作品自体の質が引き上げられるところがあるんですよね。やる夫スレの読み心地は小説と漫画の中間に近いですし、小説化を発表したときにSNSでも「漫画にしてくれよ」という声は結構ありました。

カミチ とはいえあくまで原作者が手掛ける小説版をまずはきっちり届けたかったので、漫画化まわりは後からになりました。でも動き出してからは、オファーが複数来たり、作品の大きさを実感しました。

 通常、ライトノベルだと本が出てからその売れ行きや人気ぶりを見て、「コミカライズしませんか?」という声がかかりやすいのですが、今回は事前にスレ版に触れやすかったこともあり、発売前から社内外で注目してくれる人が結構いました。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る