日本能率協会は、職場や仕事内容に対する考え、現状への満足度を探ることを目的に「入社半年・2年目 若手社員意識調査」を行い、10月18日にその結果を発表しました。調査の結果からは、若手社員の約半数が転職サイトに登録、約3割が「副業・兼業をしている」など、若い世代の仕事や労働のとらえ方を見ることができます。
対象となったのは、全国の入社半年・2年目を迎えた若手社員400人。能力・スキルアップや、仕事や会社組織への満足度、将来の転職意向などについての質問がなされました。
転職に対する考え方についての質問では、現在および将来の転職を検討または活動している人は約半数の48.8%という結果が出ました。これは、最も多い回答だった「転職することを検討しているが、特に行動していない(33.5%)」と、「転職することを検討し、近いうちに転職活動を始める予定である(12.3%)」、「現在、転職活動をしている(3.0%)」をあわせたもので、予想以上に多い結果となりました。
また、「転職はせず、今の会社に定年まで勤めるつもりである」と回答した人も、「転職サイトに登録していますか?」という質問では6割が「登録している」と回答。現状、転職をするつもりは無くても、本当に現在の会社で良いのかどうか、他社とも比較しながら考えたいと思う人が多いようです。
また、「副業・兼業についてどのように思うか」という質問では、若手社員の約3割が「副業・兼業をしている(28.0%)」ことも分かりました。実際に副業・兼業をしていなくても、半数を超える人が「興味はある」と回答しています。
副業・兼業をする理由については、「収入を上げるため」が58.7%と最上位。次いで、「複数の収入源を持っておきたいため(38.0%)」が挙げられました。高齢化や年金などの将来への不安から、若い世代では副業・兼業をし、将来に備えようという意識が高まっているようです。
このように、生涯1つの会社に勤めるのではなく、転職や兼業・副業などを視野に入れる人が多数を占めるなか、若手社員を会社に定着させる鍵は会社の「目標にしたい人」の存在のようです。
現在の職場内に、「目指したい上司、目標としたい人がいるか」という質問は、「いる」が63.5%、「いない」が36.5%という結果となりました。このうち、目標にしたい人が「いる」と答えた人の方が、入社後に自分の能力やスキルが上がったと感じたり、会社のビジョンや戦略と自分の仕事のつながりを強く感じている傾向が強いという結果が出ています。
こうしたことから、自分のロールモデルとなる人の存在が、仕事や会社組織への満足、会社への定着に結びついているということができそうです。
若い世代の労働観が変わる中、上司や先輩社員はそうした背景を知ったうえでコミュニケーションをとることが、若手社員の「目標としたい人」になる第一歩なのではないでしょうか。
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