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ブラック企業に勤めて自殺した親友に手紙を―― 亡くなった人に手紙を出せる郵便局の漫画が胸に刺さる

死んでしまった大切な人に3枚だけ便せんを送れる不思議な郵便局のお話。

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 亡くなった人に手紙を出せる不思議な郵便局で、自殺した友人に手紙を送る漫画に涙する人が続出しています。作者は漫画家兼漫画ブロガーの乃樹愛(@n0kia_ksnk)さん。

 死んでしまった大切な人に3枚だけ便せんを送れる不思議な郵便局「満月郵便局」に、陸というサラリーマンが訪れます。彼が手紙を送りたい相手は、中学からの親友「そら」。大手広告代理店に就職し、前途洋々だったはずの彼は1カ月前に死を選びました。

 そらが自殺する前日、陸は彼から突然「今日飲まないか」と誘われ、忙しいからと断っていました。あのとき飲みに行っていれば、そらは死なずに済んだのだろうか――そんな思いを手紙に記します。


あのとき、一緒に飲みに行っていれば……

 そらから来た返事には、彼がノルマに追われ残業に苦しんでいたこと、ただ会社から逃げたかったことがつづられていました。陸の「あのとき飲みに行けば生きていたか」という質問への答えも。

 「今でもこの選択に悔いはない」と死を選んだことは後悔していないそらですが、「もう一度お前と酒を飲みたかった」と心残りも。返事を読んだ陸は、そらの墓前で杯を傾けるのでした。

 「もしあのときこうしていれば」と悔やんだことのある人もいるでしょう。特に人の死に関わることなら、なおさら悔いが深くなります。そらとの手紙でその悔いを晴らすことができた陸が、最後に親友のささやかな願いをかなえる場面は胸に沁みます。

 もしも亡くなった人と言葉を交わせたら――そんな願いをかなえる不思議な郵便局、本当にあったらよいのにと思わずにいられません。満月郵便局のシリーズは他にも3編のお話があり、亡くなった婚約者や、震災で行方不明になった母親へ手紙を出す人の物語が描かれています。

 乃樹愛さんはWebで漫画を公開している他、自身が適応障害になった経験を描いた漫画『なんで私が適応障害!?暗闇の中で光を見つけた私。』を出版しています。

ブラック企業に勤めて自殺してしまった友人に3枚だけ便箋を出せるなら。

画像提供:乃樹愛(@n0kia_ksnk)さん



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