神戸の北神急行が「千葉の小湊鐵道」を応援──なぜ? 「一刻も早い復旧を」600キロ離れた鉄道マンたちがつなげた、熱すぎる絆(2/3 ページ)
「30年かけてやっと鉄道マンになってきたんやなあ……」中心人物の北神急行青木さんに裏話も聞きました!
「ヘルプの声に、自然と体が動いた」約600キロ離れた鉄道マン同士の熱い絆
この鉄道マン同士の熱い支援の輪の裏側と応援ヘッドマーク掲出をどんな思いで実施したのか。中心人物である北神急行電鉄の青木さんに話を伺いました。
── 小湊鐵道さん支援の件、鉄道マン同士の絆を感じるいいお話だなぁぁぁと感動しました。
青木さん いやいやそんな(笑)。私は人を紹介しただけですよ
── こういうときに人を紹介するのも十分すごい支援ですよ!
青木さん ありがとうございます。実は私、鉄道会社に30年ほど勤めてるんですが、運輸や人事の仕事をやってきたんです。営業の仕事をし始めたのはここ北神急行に来てからなんですが、こういうこともあって実はいまだに鉄道にはあまり詳しくないんですよ。
例えば今回のヘッドマークに描かれている小湊鐵道さんの車両は「キハ200」という車両なんですが、この『キハ』の意味も実はよく分からなくて(苦笑)
── えっ、そうなんですか!?
青木さん 休みを利用してあちこちの鉄道に乗りに行くことなんかもありますが、これは自分が好きというよりは、FacebookページやTwitterのネタ探しという理由もあるんですよ(※)
── そうだったんですね。
青木さん こんな自分が今まで鉄道会社でやってこれたのは、いろんな人が支えて、助けてくれたからだと思っているんです。そういう気持ちがあるからこそ、小湊鐵道さんからヘルプを求められたときに、支えたい、助けたいとごく自然に思って動くことができたんじゃないかなあと思います。30年かけてやっと鉄道マンになってきたんやなあと思いますね。
── ヘッドマークの掲出期間はもうすぐ終わってしまいますが、そのあとは何か別の企画などを考えていらっしゃるのでしょうか?
青木さん 弊社の情報誌「HiKaRu」の12月25日号の表紙に、小湊鐵道の車両が登場する予定です! 沿線の方、見かけたらぜひ手にとって見てください!
2019年の台風や大雨は近年まれに見る大きな被害をもたらし、鉄道とそれを利用する人、それに関わる多くの人々にもいろいろな影響を与えました。中には、2019年11月現在も復旧していない路線があります。
筆者が住む関西にも、昨年2018年に台風で鉄道が被害を受け、いまだにその影響にあえいでいる路線があります。だからこそ、「何度でも立ち上がる!」という小湊鐵道の熱意と鉄道マン同士の絆は、ぐっと胸に迫ってきます。
小湊鐵道はじめ、被災した鉄道が早く復旧して、鉄道の旅が楽しめるようになるといいですね!
(鶴原早恵子)
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