言葉の壁というものがある。世界にはいろいろな言葉が存在し、日本なら日本語、アメリカなら英語、ブルガリアならブルガリア語のように、それぞれの国で話されている言葉があるので壁が生じる。多くの場合、日本語は他国では通じない。
最近は日本でも英語を話せる人が多いけれど、もちろん話せない人もいる。話せない人の場合、海外旅行には言葉の壁を感じて行けないでいるかもしれない。でも、大丈夫なのだ。話せなくても海外旅行はできてしまうのだ。今日はそんなことを伝えたいと思う。
ベトナムへのお誘い
30代の私は中学、高校、大学と英語を学んだ。10年ほど英語を学んだことになる。大学は1年次と2年次だけだったけど。「SVOO」とか、「SVOC」とかいろいろな文型を学んだ気がする。ただ驚くことに私は全く理解できなかった。テストで14点とか取っていた。
そんな私だけれど、海外に何度か行った。英語が急に話せるようになったわけではなく、「話せなくても問題なし」という結論に行き着いたからだ。それが本当なのか、をレポートしたいと思っていたら、「ベトジェットエア」からベトナムに行きませんか、とお誘いを受けた。
ベトジェットエアはいわゆる「LCC」と呼ばれるもので、とても安く海外に行ける。ただ安いだけではなく、航空会社の安全格付けと製品評価レビューを行う「AirlineRatings」で、3年連続「べストウルトラローコストエアライン」を受賞しており、安全性においても最高ランクとなる7つ星の評価を獲得しているという。期待できるじゃないか。
今回乗る「羽田―ダナン(ベトナム)」便は、日本で唯一のダナンへの直行便だ。羽田からというのがポイント。羽田空港は都心から行きやすいので、正直うれしい。2019年10月31日に就航したばかりの路線だ。
ダナンはベトナム中部の都市で、国際貿易港として18世紀頃から発展してきた。ベトナム戦争時にはアメリカ軍の最大規模の基地があった街だが、近年はリゾート地として注目を集めている。そんな地に「ベトジェットエア」なら片道3000円から行けちゃうわけだ。安い。
ベトジェットはただ安いだけでなく季節ごとにユニークなキャンペーンやアクティビティーを空港や機内で行って搭乗客を楽しませていたりする。例えば中秋節では月餅を配ったり、今年の夏にはコスプレ搭乗するとギフトがもらえるキャンペーンをやっていたり、機内で結婚式を挙げることもできたり、といった具合だ。サービス精神が豊富なのだ。
羽田空港を2時30分に飛び立ち、ダナンに6時40分に到着する。深夜に出発とも言えるが、仕事が終わってから空港に行くと思えば丁度いい。待ち時間には英語を勉強するより整腸剤を飲むことをオススメしたい。海外は食あたりとかあるから、空港から飲んで行くと強くなれた気がする。涙の数より、整腸剤の数が人を強くするのだ。
LCCいいじゃない
私は今までLCCで海外に行ったことがない。座席が狭かったり、荷物の重さについてうるさかったり、両親がそんな安いので行って大丈夫か、と電話をしてくるイメージがあったからだ。
でも、ベトジェットエアはCAPAが主催する「CAPA アジア・アビエーション・サミット」で「アジアパシフィック・ローコストエアライン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しているのだ。優れた航空会社を表彰する賞らしい。私は難しいことはわからないが、乗ってみると確かに賞をあげたくなるほど快適だった。帰ったら両親にもそう伝えよう。
荷物を気にしていたが、よく考えると私は国内も海外もリュック1個なので、特に問題ない。これはLCCとかに限らず、どんな時もリュック1個なのでどの飛行機でも問題ないのだ。ベトジェットも預け荷物は別途料金がかかるが、7キロまでの手荷物の持ち込みが可能なので私には最初からLCCでよかったのだ。なんで今まで荷物を気にしていたのだろう。謎だ。
ちなみに現在のところ、外国語は一切使っていない。空港のカウンターは日本語が通じたし、機内には日本人のCAさんもいたからだ。そして、座席も本当に広かった。座席にテレビなどはないけれど、深夜に出る便だから寝ていればいいし、本を読んでもいい。私は基本寝ていた。
機内食やドリンクなどは別料金となる。せっかくなので「カニとエビのフライヌードル」を食べた。5ドル。20ドル札で払うとベトナムの通貨「ドン」でお釣りがきた。急にお金持ちになった感覚に襲われた。味はとてもおいしかった。
飛行機の機内食等は楽しみの1つではあるが、寝ていても起こされたりすることもある。ベトジェットエアの場合はそれがない。特に深夜便なので、ゆっくり眠ることができる。悪くない、むしろいい! とてもいい! というのが正直な感想だ。
スマホでだいたい解決
ダナン空港に着いて入国審査などを済ませて、7時過ぎに空港の外に出た。飛行機に乗っていた時間は5時間くらい。ベトナム、近いのだ。入国審査もサラーっと流れていた。アメリカの入国審査とかめちゃくちゃ並ぶので、ベトナムいいな、と早くも思った。
ベトナムにはタクシーやバイクがたくさん走っている。交通手段が豊富なのだ。タクシーの列を見つけて乗り込み、「ここに行きたい(日本語で)」と言ってスマホの地図などを見せればなんとかなる。ベトナム語や英語でなくても心で通じるのだ、スマホの画面を差し出せば。
ベトナムでは配車アプリがたくさんあり、Grabというものもその一つだ。乗る位置と降りる位置を地図で決めると値段がわかり、迎えに来てくれるのだ。
ベトナムでは車とバイクが選べ、バイクの方が安い。お金もクレジットカード
払いなので、値段交渉やボッタクリも発生しない。ベトナムには他にも「Go-Viet」や「Be」といったサービスもあり、配車サービスが充実している。全てスマホで完結するので、言葉の壁なんてないのだ。
ちなみにアプリ自体は日本でダウンロードできるが、クレジットカードの登録はアプリが使える国で行わなければ、エラーが出る。私もベトナムに着いてから登録した。
ホテルも日本から予約すると外国語を話さずに済む。エクスペディアとかブッキングドットコムとかで簡単に予約できる。ホテルに着いたら予約画面を見せればいい。いちいちそのための言葉を覚える必要なんてないのだ。フロントで笑顔で「ハロー」的なことを言えばいいだけ。
本日のお宿は日本円で1500円。安い。めちゃくちゃ安い。でも、部屋は広い。クーラーもある。いい国じゃないか。なにがいい国って、14時からしかチェッインできないと書いてあったけれど、行ったらチェックインできて部屋に通されたこと。まだ8時前なのに。
睡眠時間としては足りてない。飛行機に乗っていたのは5時間くらいなので、私の通常睡眠時間10時間に足りてないのだ。ベトナムが絶妙に近いのが問題だ。ただ眠気が飛ぶほどに街が楽しい。日本にはない景色だ。こういう景色に会うために海外に来ている。高速バスで5時間だと東京―仙台くらいだろうか。世界にはいろいろな5時間後がある。
適当に入ったお店で「フォー」と言ったら、キチンと出てきた。ベトナムはベトナム語なので、全然話せない。英語が通じるかも謎なので、もう心を込めた「フォー」という一言で、出てくるのを待つだけだ。味はおいしかった。食事がおいしいは重要だ。
初日はダナンの街をとにかく歩いた。電柱が円柱じゃないんだなとか、カブが多いと思っていたけれどスクーターが多いんだね、とかいろいろな発見がある。治安も悪くなさそう。結局この日22キロも歩いたのが楽しかった証拠だろう。
インスタ映えスポット
2日目はホテルを5000円にランクアップする。ベトジェットが安かったのでこんなぜいたくも可能なのだ。そのために朝、1500円のホテルを出て、5000円のホテルに移動。そこで荷物を預けて、配車サービスを使って、バーナーヒルズに行く予定、だった。
いいホテルだけあって、英語が通じるのだけれど、私には通じない。そのため適当にフロントの言っていることに全て「YES」と答えていたら、バーナーヒルズに行く往復のタクシーを呼んでくれることになった。値段は日本円で3500円。急いでネットで調べるとバーナーヒルズに行くバス等はなく、タクシーで片道1500円ほどかかるらしい。
また帰りはタクシーがない可能性があるので、バーナーヒルズを見ている間は待っているように頼む必要があるとのこと。そのやり取りに自信はない、日本語しか話せないから。そう思うと普通に行くより500円高くても、ホテルでお願いしてよかったかもしれない。世界は「YES」と「プラス500円」でどうにかなるのだ。
バーナーヒルズはダナンの中心地から45分ほど。標高約1500メートルの高地に作られたアミューズメントパークだ。2018年に開通したゴールデンブリッジは神の手で支えられた橋で、インスタ映えスポットとして世界的に人気を集めている。
雨が降っている。すぐに止むスコールであることを願いつつ、入場券を買う。日本円で3500円ほどなので、ベトナムの物価を考えると少し高い。しかし、青い空に映えるあのゴールデンブリッジを見たいではないか。チケットを買って、ケーブルカーに乗り込んだ。
真っ白。窓の外は真っ白。揺れるので動いているのはわかるけれど、外の景色はずっと真っ白。10分以上乗ったと思うけれど、ずっと真っ白。私の晴れ渡る青空のゴールデンブリッジは大丈夫だろうか。ポンチョを買った地点で負け戦な気はするけれど。
雨と霧がすごい。しかも、寒い。バカみたいに半袖とうっすい、うっすい長袖しか持って来てないので当然寒い。海外旅行にはキチンとした長袖を持って行った方がいいと思います。言葉の壁はどうにかなるけれど、寒さの壁には勝てません。
天国と地獄をつなぐ橋はこんな感じなのではないだろうか。霧と雨がすごい。逆に面白くなってきている。ここまでくると笑えてくるのだ。ポンチョが意味をなさないくらいの雨。笑っちゃうのだ。
結局3時間ほどさまよい歩いた。霧でどこに行けばいいのかわからなくて迷ったのだ。知らない言葉だらけで迷うとかではない。霧で迷う。言葉の問題より、霧の問題なのだ。
現地には晴れた日の写真も飾ってある。本当はこれが見たかった。今度は晴れた日に行きたい。だが、旅にはこんなこともあるのだ。ベトジェット安いからまた来ればいいやと思えるのだ。
ホテルに戻るともう夕方だった。フロントですっごい雨だった、と日本語と身振り手振りで伝えたら、アンラッキーと言われた。思わず話しかけたくなるほどの出来事だったのだ。コミュニケーションを取らない主義の私にコミュニケーションを取らせるほどのバーナーヒルズ。すごいじゃない。
ベトナムはビールの国。いろいろなビールがあるが、どれも60円程度なので安い。飲み比べて味のレポートをしようと思ったのだけれど、どれもおいしいということで決着がついた。日本のビールと違い味が薄めで、私好みで、どれもおいしく、後半は酔ったのでよく覚えていない。
スカイボスで帰る
5000円のホテルは朝食ビュッフェがあり、プールがあり、部屋は広くキレイで、「これで5000円!?」という感動だった。ベトナムいいじゃない、となるのだ。いつもの海外取材だと飛行機代だけで30万くらいかけているので、ベトジェットエアとベトナムはすごいと実感する。今回は2泊3日なので、あとは帰るだけ。その前にホイアンに行った。
ダナンだけでもいいのだけれど、隣町のホイアンもいい。Grabで45分1500円くらい。古くは日本人街のあった街で日本橋があったり、お寺があったりで行く価値がある。ダナンからのアクセスもよい。ついテンションが上がってしまったので写真は私がメインだが、心の目で後ろ側を見てほしい。
ダナン空港から羽田に向けて飛び立つ飛行機は18時10分。しかし、私は15時には空港にいた。それはなぜか、帰りは「Skyboss」という、エコノミーとは違うワンランク上のクラスに乗るからだ。値段はプラス2万円くらいなので高くはない。そもそもが安いからね。
Skybossは空港のラウンジを使うことができる。食べ放題、お酒も飲み放題、シャワーもあるし、Wi-Fiもある。しかも、受託手荷物30キロ、機内持ち込み手荷物10キロまでが無料になるので、お土産が増える帰りの便だけSkybossにするのはありだ。
ラウンジなんて使ったことがないから、無駄にパソコンを広げてできる大人感を出した。食べ過ぎるほど食べた。ちなみにSkybossは機内では座席が前の方になったり、機内食が無料になったりもする。座席自体はエコノミーもSkybossも大きな違いはないけど、チェックインや搭乗の際に優先して案内してくれるのがうれしい。
ベトナムを飛び立った飛行機は25時に羽田に着く。頑張れば次の日に仕事に行ける時間だ。ベトナムに早朝に着いて、日本には深夜に戻るので、ベトナムを無駄なく楽しむことができる。羽田空港は深夜でも都心に戻る足が結構あるので便利。
行こうぜ、ダナン
ベトジェットエアを初めて使ったのだけれど、満足の旅になった。日本語だけで海外旅行は大丈夫と確信もできた。ベトジェットは普段からチケットが安いけど、毎週土曜日には日本発着便限定で「おはようサタデー!」という100円チケットプロモーションも開催している。ダナンに行くならベトジェット、ということなのだ。
今回はダナンの話がメインだったけど、ベトジェットは羽田-ダナン路線以外にも成田/関空-ホーチミン便、成田/関空-ハノイ便もある。ベトナムに行くならベトジェット、と覚えてほしい。
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提供:ベトジェットエア
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2019年12月24日