北千住で下剋上!? 東武線〜メトロ日比谷線を直通する座席指定列車「THライナー」6月6日誕生、鉄道ファン目線で見どころチェック(2/3 ページ)
まさかの「北千住通過」に、北千住ユーザーショック!?
THライナー用の「渡り線」線路工事も進んでいる……!?
70090型の第一編成は、2019年12月14日に大阪府の車両工場を出発して東武鉄道に搬入されました。JR貨物や秩父鉄道の電気機関車にけん引された「甲種輸送」の様子がSNSにアップされています。
ところで東武線の越谷から北千住までは、各駅停車と日比谷線直通電車が走行する緩行線と、それ以外の列車が走行する急行線に分かれている複々線となっています。
2019年12月現在、この複々線の区間では緩行線と急行線を行き来するための「渡り線」が設置されていません。これだとTHライナーが日比谷線に直通するには緩行線を走らなければならず、前を走る各駅停車に追い付いてしまうのでは……という声が聞かれます。
しかし、渡り線の設置工事と思われる報告が鉄道ファンのSNSによって複数寄せられています。仮にこの工事がTHライナー用の渡り線であれば、複々線区間の一部を急行線経由で運行することができます。それにしても、先頭車に乗っていなければ気が付かないであろう場所の工事も見落とさない鉄道ファンの観察眼に驚かされます。
衝撃の「北千住駅通過」に、北千住ユーザーショック
THライナーの「独特の停車駅」にも注目が集まっています。特に日本屈指の乗降客数を誇る「北千住駅を通過する」ことが一部で話題となっています。
北千住駅はJR常磐線、東京メトロ千代田線と日比谷線、東武伊勢崎線(スカイツリーライン)、つくばエクスプレスと多くの路線が乗り入れ、また千代田線はその先の小田急線に、日比谷線は東武スカイツリーラインの押上経由で東京メトロ半蔵門線、その先の東急田園都市線とも直通していることから、都心方面への利用者が多く乗り換える巨大駅。東武の特急列車も全て停車するターミナル駅でもあります。この点、乗り換えの利便性を図って停車している駅であると考えると、目的を特化して上りは都心まで直接乗り入れる、下りももっと先へ行く乗客に向けたTHライナーならば停車する必要がないと判断したと想定されます。
ただ北千住駅ではドアが開かない「運転停車」の可能性があります。東京メトロと東武の乗務員が交代する必要があるためです。乗務員交代のための運転停車は、小田急と東京メトロを直通する「メトロはこね」などのロマンスカーが代々木上原駅で、西武と東京メトロを直通する「S-TRAIN」が小竹向原駅で行っています。
平日だけでなく休日にも運行するTHライナー。秋葉原や銀座、虎ノ門ヒルズ、東武動物公園など、通勤にもお出かけにも使える場所へのアクセスでさまざまな使い方ができそうです。
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さりげなく主張できる地下鉄愛。