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「幅は1.7メートルだ。貴様は通れるか?」 最狭の険道「神奈川県道515号」、やっぱり絶対に通れなかった(4/4 ページ)

県道515号には、もっとすごい「門番の大ボス」がいた……!

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まだまだ続くよ県道515号! 逆の西側から歩いてみた

 続いて県道515号を逆から、終点の千木良側からも確認しましょう。千木良バス停のすぐ脇、国道20号との名前のない交差点からのスタートです。

三井側と違い、県道の標識がありました。その隣には謎のモニュメント
三井側と違い、県道の標識があった。その隣には謎のモニュメントがあった
2車線の道路を道をしばらく進みます
2車線の道路を道をしばらく進む

 ここから1.4キロの間、2車線の道路を道なりに進みます。途中、工事中の津久井やまゆり園が右手に見えました。

 県道517号が分かれる十字路に着きます。青い看板に県道515号の案内はありませんが、「この先通行止」と書かれています。こちらが県道515号です。

 この十字路にも「この先0.5kmより名手まで落石の恐れがあり、路肩も危険な為全面通行止 通り抜け出来ません」の看板がありました。ただし植込みの中にあったので、三井側の標識よりは目立っていなかった印象です。

県道517号が分かれる十字路を直進します
県道517号が分かれる十字路を直進します
注意の看板はあるが、植込みの中にあるため目立たない
注意の看板はあるが、植込みの中にあるため目立たない
すぐに道が狭くなります
そして、すぐに道が狭くなる
交差点から500m付近。赤馬の住宅街を抜けていきます
交差点から500メートル付近。赤馬の住宅街を抜けていく
交差点から約1キロ。この先は「山」に
交差点から約1キロ付近。この先はもう「山」である

 交差点から1キロほどでもう「山」の中へ。こちら側も大規模な崩落があったようです。ガードレールが倒され、路肩にはカラーコーンが置かれていました(2020年1月の取材時)。こうして交差点から1.2キロ、見たことのない光景が……。現れましたぁぁぁボスが!

1車線道路の路肩には頼りないカラーコーン。細心のハンドルさばきが要求されます
1車線幅な狭い道の路肩には頼りないカラーコーン。細心のハンドルさばきが求められる
振り返ると、ガードレールがなぎ倒されていました
振り返ると、ガードレールがなぎ倒されていた
数軒の民家の奥に、通行止めの看板が
数軒の民家の奥に「通行止め」の看板
再度の警告
再度の警告
「通行止」と書いてある割に、クルマ1台の通り抜けは可能
「全面通行止め」3体を従えた「落石 通行止ゲート」の大ボスが現れた!

 ただ、クルマ1台分ほどの幅は確保されていること、そしてゲートは上がっていること、ゲートの先にまだ民家やクルマが見えることから、実際の通行止めはまだ先のようです。

お断り

筆者は険道を歩き慣れており、また、用心のために3人で晴天時の日中に取材しました。険道の通行には十分な注意が必要です。また、地元の方の生活道路でもあります。決して無茶な行動はしないようにしてください

ゲートの先にはバスケットゴール。奥には民家が見えます
ゲートの先に謎のバスケットゴール
「徐行」の文字が消えた看板。そしてその奥には……
「徐行」の文字が消えていた標識
「長尾地蔵尊」。複数のお地蔵さんが祀られている
「長尾地蔵尊」。複数のお地蔵さんが祀られていた
様子がおかしい……?
そろそろ様子がおかしい……?

 大きな崩落箇所がありました。路肩が削れ、ガードレールが宙吊りになっていました。しかし、道路を埋めた土砂崩れを踏み固めて、崩落した土砂の上に道が作られていました。緊急を要した復旧状況が伺えます。

ガードレールの根元が宙吊りに!そして道路は……
ガードレールの根元が宙吊りになっていた
崩落した土砂の上を通っていきます
崩落した土砂をかためて道が復旧されていた
ガードレールはもはや何の役にも立っていません!
緊急を要した復旧状況が伺える
最後の民家を越えると一気に落ち葉が目立つように
最後の民家を越えると落ち葉が目立つようになった
そしてその奥には……
そしてその奥はついに……

 最後と思われる民家を越えると、道は落ち葉が散乱するようになり、一気に廃道の様相を呈してきます。そして見えてきます「単管で作られた、あの巨大な壁」が。名手集落で見たものと同じ作りです。

ここから名手の「壁」までの約1.2キロは完全なる「廃道」。通行はできませんし、してはいけません
ここから名手の「壁」までの約1.2キロは完全に通行止めです。決して通行はできませんし、絶対に通行してはいけません
背を向ける標識には何と書いてあるのでしょうか。それは誰にもわかりません
「壁」の向こうの背を向けた標識には何と書いてあるのでしょう……。それは誰にも、もう分かりません


 名手〜赤馬間の約1.2キロは完全に閉ざされています。東側は激狭、西側は大崩落、県道515号はこのように分断された悲運の険道です。神奈川の県道の中で最も過酷な道の1つといえるでしょう。

 津久井湖と国道20号を結ぶ県道としてはもはや役目を終えています。しかしそれでも、この地に住む人々の生活には欠かせない、大切な道なのです。

少年B

筆者の知る限り、関東でいちばん狭い最大幅「1.7m」制限の規制標識 「駐車絶対禁止」。行政とは思えない強い文章。次の退避所までの距離をわざわざ教えてくれる親切さ。この道路にはいったい何が……!? 津久井湖の北側を回ります 左側が県道515号だが、それを示すものはなにもない この道が県道だと、誰が思うだろうか…… 筆者の知る限り、関東でいちばん狭い最大幅「1.7m」制限の規制標識 最初は一般的な1.5車線道路ですが、奥に行くにつれて…… 露骨に道が狭くなっていきます 筆者は10回切り返しても車庫入れできなさそうです このカーブを過ぎると、一気に空気が変わります 一瞬広くなるが、すぐに狭まる道路幅 再び現れた「最大幅1.7m」規制 「これはやばい」と一目で分かる標識の数々 標識は「通行止め」のまま 比較的すぐに通行止めになるぞ、という案内です この場所での駐車は絶対にいけません 左右についている「最大幅1.7m」の標識が危険度を物語ります 同行者に立ってもらいました。この狭さが伝わるでしょうか 片側はむき出しの岩肌、反対側は崖です 退避所とは言え、1.5車線幅しかありません 「駐車絶対禁止」。こんな表現を他で見たことがありません 中には標識が根元から折れている箇所も 完全1車線の道を高度を上げて進む 津久井湖が所々見えます。深い青色がきれい 最狭箇所がこのカーブ。ガードレールには無数の擦り跡が どれだけのクルマがここに擦ったのでしょうか…… ガードレールの支柱も2本新しくなっている。大規模な崩落だったことが想像できる 電信柱も埋もれていたようです 看板にはいまだ旧「津久井町」の文字が 視界が急に開けます 「山」から「町」に戻ってきました 名手側の「ゲート」 三井側で見たものと同じものです 道路情報板の上には「515」の標識マークが 写真奥の三井側から来ると「ゲートの向こう」に位置するため、ドライバーの気が抜けたときにぶつかるのかもしれません 道路幅はクルマ1台分 絶景の中をまっすぐ下る直線道路だが、正面は市道 こちらの小道こそが県道515号 「全面通行止」の文字がかすれた看板 「落石危険!全面通行止」 落石だけでなく、路肩も危険のようです このゲートが上がることはもうないでしょう 単管パイプでできた「壁」。奥には崩落が見える(ゲートの外側からズームで撮影) 三井側と違い、県道の標識がありました。その隣には謎のモニュメント 2車線の道路を道をしばらく進みます 県道517号が分かれる十字路を直進します 注意の看板はあるが、植込みの中にあるため目立たない すぐに道が狭くなります 交差点から500m付近。赤馬の住宅街を抜けていきます 交差点から約1キロ。この先は「山」に 1車線道路の路肩には頼りないカラーコーン。細心のハンドルさばきが要求されます 振り返ると、ガードレールがなぎ倒されていました 数軒の民家の奥に、通行止めの看板が 再度の警告 「通行止」と書いてある割に、クルマ1台の通り抜けは可能 ゲートの先にはバスケットゴール。奥には民家が見えます 「徐行」の文字が消えた看板。そしてその奥には…… 「長尾地蔵尊」。複数のお地蔵さんが祀られている 様子がおかしい……? ガードレールの根元が宙吊りに!そして道路は…… 崩落した土砂の上を通っていきます ガードレールはもはや何の役にも立っていません! 最後の民家を越えると一気に落ち葉が目立つように そしてその奥には…… ここから名手の「壁」までの約1.2キロは完全なる「廃道」。通行はできませんし、してはいけません 背を向ける標識には何と書いてあるのでしょうか。それは誰にもわかりません

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