advertisement
3000年前のエジプトの神官の声を、ミイラから再現したと、英ヨーク大学などの研究チームが発表しました。
再現したのは「Nesyamun」という名の神官の声。NesyamunのミイラをCTスキャンし、それをもとに3Dプリンタで声道の形状を再現。この3Dモデルと人工喉頭を用いて神官の声を再現しました。再現された母音のような短い音声はWebで公開されています。
NesyamunはラムセスXI世の在位(紀元前1099〜1069年)のころに生きていたカルナック神殿の神官。そのミイラはリーズ市立美術館で展示されています。研究者は、声の再現には軟組織が完全に保存されていることが必要であり、Nesyamunのミイラでは声に関連する軟組織が良い状態で残っていたとしています。軟組織の保存と新たな技術発展によって、大昔に亡くなった人物の声を聞く無二の機会が得られたと研究者は述べています。
この研究結果はNatureで公開されています。
画像はNatureの論文から
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 古代エジプトの女性はこんな顔? 2000年以上前のミイラ化した頭部から復元
ミイラをスキャンして頭蓋骨を3Dプリントし、顔を復元する試みが行われました。 - 猫耳のミイラも……! ビートたけし、特別展「ミイラ」内覧会で壮絶な背景に「震えあがった」とコメント
【画像35枚超】即身仏から猫のミイラまで一気にご紹介。 - チリの小型ミイラ、エイリアンじゃなかった 米大学の検証で「骨疾患の人間」と判明
骨が老化する疾患により、骨が6歳児同様に構成された胎児だと、研究者は説明しています。 - 約1700年前の女性のミイラ、3Dスキャンで顔を復元
「Lady of Cao」と呼ばれる女性のミイラ。その顔は? - ナスカの地上絵、山形大学の調査で新たに143点発見 1つはIBMのAI技術が貢献
目視で分からないような地上絵を、現地調査とAIによる分析で発見。