「大切なのはレビューを読む事ではなく自分で経験する事」 インタビューで見えたMattが愛される理由
スキンケアの第一歩は「まず自分の肌の状態を皮膚科医に相談すること」。
ミュージシャンでタレントのMattさんが、動画生配信イベント「SCHOOL OF LOCK! キズナ感謝祭」に出演し、ねとらぼのインタビューに応じました。美容のこと、ラジオのこと、令和の時代を生き抜くためのアドバイスなどを伺いました。
SCHOOL OF LOCK! キズナ感謝祭とは
TOKYO FMをはじめとするJFN38局ネットで放送中のラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」の15周年イヤーの感謝を込めた大型イベント、「SCHOOL OF LOCK! キズナ感謝祭 supported by 親子のワイモバ学割」。
Mattさんはライブパートに出演し、「親子のキズナプロジェクト」のプロジェクトリーダーとして制作した楽曲「Y.M.C.A.〜親子のキズナVer.〜」を生歌唱しました。
美容への入り口は皮膚科医への相談
――はじめまして、本日はよろしくお願い致します。
Matt:はじめまして、Mattです。よろしくお願いします。
――早速ですがMattさんは外見だけでなく、内面の美しさでも注目を集める存在です。Mattさんにとって「美しい人」とはどんな人でしょうか。
Matt:僕が内面的に大切にしているのは自分らしさです。流されずに個性を大事にして生きている人、思いやりと優しさを兼ね備えた人が美しいなと思います。
外見的には清潔感を大事にしています。メイクが濃い・薄いに関わらず、メイクしない人も含めて、清潔感があれば美しくいられるのかなと思います。
――この春から進級したり就職して、メイクやスキンケアに興味が出てきたという人も多いと思うのですが、男女を問わず、気軽に始められるスキンケアの第一歩ってどんなものでしょうか。アドバイスをいただけるとうれしいです。
Matt:僕自身も学生時代から気になっていたのが乾燥で、まずは保湿から始めてみると良いんじゃないかなと思います。乾燥って年齢層を問わずに多くの人が悩んでいるものですし。
ただ、若いときに過度にケアをしても、それが肌荒れの原因となってしまうという場合もあります。だから僕はまず自分の肌の状態を皮膚科医に相談するのが1番いいと思っているんです。学生時代って一番ニキビとか肌荒れが出やすい時期だと思うんですけれども、知識がない状態でどんなに良いものを使っても、「合う」「合わない」が出てくるので、まずお医者さんに相談して、自分の肌に適したものを探していくということが大事なんじゃないかなと思います。
――正しい知識を専門家から聞く、ということが大事なんですね。
Matt:正しい知識がある状態でいろいろ試してみるというのは良いことだと思うのですが、例えば中学生のときとかって何が正しいのかが全く分からない状態のことが多いですよね。そこで自分自身が「合っている」と思っていても、いつの間にかそれが肌荒れの原因になっていったり、ケア用品の保存方法が良くなくて菌が繁殖してしまったり、いろいろなことが起こり得ます。だから僕は皮膚科医に相談に行くことが一番良いと思います。
またホームケアでのスキンケアには限界があるので、「状態が良くなること」ってあんまりないと思うんです。ホームケアはあくまでも「自分で予防する」ためのものであって、「良くする」という考え方でいくとやっぱり医療に頼るのが良いのではないでしょうか。医療分野でのスキンケアの入り口は「ピーリング(角質除去)」になるかなと思いますが、その後に保湿剤をしっかり入れていくということで、肌を美しく保つサイクルが生まれていくと聞いています。
「リスナーに声だけで感情を伝えなくてはいけない」ラジオの面白さと難しさ
――1月には「SCHOOL OF LOCK!」の生放送に初出演されましたね。Mattさんにとってラジオとはどんな存在ですか。
Matt:もともとラジオはあまり聞かないタイプだったのですが、「SCHOOL OF LOCK!」をきっかけにラジオというものと関わっていくことになって、リスナーに向けて声だけで感情を伝えなくてはいけないというのは、すごく難しいことだと知ることができました。良い経験になったと思いますし、出演できて良かったなと思います。
――2019年12月24日はYouTubeで「予想もつかないStory」のMVが公開されるなど、歌手としての活動にも注目が集まっています。歌で気持ちを届けるのと、ラジオで感情を伝えるのはやはり大きく違いますか。
Matt:歌手活動の際にはMVのように歌に加えて映像が付いてくることが多いので、ラジオとはまた見え方が違ってくると思いますが、ラジオは何か作業をしながら聞いている人がいたり、ラジオだけに集中して聞いている人がいたり、さまざまな環境の方に向けて自分がどういう風に表現して伝えるのかが重要になってきます。それはこれまでに自分がやったことのないお仕事の分野だったので、やっぱりラジオって面白いなと感じました。
――初出演の際はBLUE ENCOUNTのボーカル・ギター、田邊駿一さんとの共演で、「親子のキズナプロジェクト Supported by 親子のワイモバ学割」の詳細を発表されました。出演してみての感想はいかがでしたか。
Matt:BLUE ENCOUNTの田邊さんはすごく優しかったですね。生徒(リスナー)のお悩み相談のコーナーがあったのですが、すごく親身になってお話を聞いてあげていて。「こうした方が良いんじゃない」というアドバイスを的確にしていたのが印象的でした。
女の子からの相談がメインだったのですが、田邊さんはただの同感ではなくて、しっかり共感して、同じ立場になって話していらっしゃって、すごくステキな方だなと思いましたし、そういったやりとりが「親子のキズナプロジェクト」の楽曲を作るにあたってのインスピレーションになったので、僕自身もすごく良いお話を聞かせていただいたなと感じました。
――とーやま校長とも初共演でしたよね。お会いしてみた感想はいかがでしょうか。
Matt:声が大きい方だなと(笑)。あとは元気だと思いました(笑)。とーやま校長は10年間「SCHOOL OF LOCK!」の校長を務められてきましたけれども、実際の学校生活でも「校長先生が変わる」というのは大きな出来事ですし、それだけでいろいろと変化も出てきます。
後任として、さかた校長(サンシャイン)とこもり教頭(GENERATIONS from EXILE TRIBE)がパーソナリティーになると聞いていますが、主となる方が変わることで、番組の雰囲気だったり、色も変わるでしょうし、4月以降も楽しみにしています。でも10年ですもんね、本当にすごいですよね。
――実は私も10年近いリスナーで、とーやま校長の大きな声だったり、番組の企画を楽しませていただいていまして、聞き初めはリアル生徒だったのですが気付けば20代も後半になっていました……(笑)。
Matt:そうなんですか〜! 僕は本当にラジオを聴くという習慣がこれまでなかったので、ラジオについては「おじさんが車で聞く」というイメージがあったんです。
しかも「SCHOOL OF LOCK!」はラジオの中の学校という設定で、パーソナリティーは校長・教頭・先生、リスナーは生徒と呼ばれていて、これまでラジオを聴いてこなかったから全然番組の想像がつかなかったんですよ。
だから出演させていただいた際にも「この番組はどういう人が聴いているんだろう?」「学生がラジオを聴くってどういうこと?」と疑問に思う部分もあったのですが、あとから聴取率だったり、リスナーのリサーチを見てみたら、学生がちゃんと聞いているんですよね。それが勉強しながらだったり、休みながらだったり、いろいろな形があるんでしょうけれども、一番は「何を使って聞いているんだろう」って思って。そこから「radikoを使えば携帯でラジオが聴けるんだ!」と知ることもできましたし、本当に「SCHOOL OF LOCK!」への出演はいい経験になりました。
――今回は「SCHOOL OF LOCK! キズナ感謝祭」の中で「Y.M.C.A.〜親子のキズナVer.〜」を披露されましたが、制作するにあたり、こだわったポイント、感じたことはありますか。
Matt:歌詞はリスナーのエピソードをもとに共同で作って、楽曲に関しては監修という形で編曲を手がけさせていただいたのですが、進めていくうちにどんどんアイデアが生まれてきて、それをプロジェクトにかかわっている皆さんに「ここはフェイクをつけると抑揚が付いてカッコいいと思います」などしっかり伝えることを大切にしていました。
――最初のイメージとは結構変わっていったのでしょうか。
Matt:当初はバラード調でやろうという方針があったんですけれども、プロジェクトが進んでいくうちに、やっぱり感動を与えるためには、楽曲全体としてのストーリー、抑揚があった方が良いと思うようになっていきました。
始まりはしっとりと、途中からクラブミュージックのような激しい感じのビートが入ってきて、落ちサビがあって、また盛り上がって、最後はしっとりと終わる――という仕上がりになるよう、楽曲の中に波を作ったのですが、MVを見てあらためて「映画みたいな作品に仕上がった」と思いました。
特に映像と音楽の一体感にはこだわっていて、実はMVが出来上がった後に再度修正をお願いした部分もあるんです。当初は歌詞をちゃんと伝えたい部分と、手紙を読んでもらうシーンで声がかぶっているところがあったんですが、客観的に見るということを何度もして、見せ方はとても大事だと感じたので、ただ楽曲が良いというだけで終わらないように、MVの構成にもいろいろと意見を出させてもらいました。
――「予想もつかないStory」のときとはまた違った感覚でしたか。
Matt:「予想もつかないStory」のMVはきれいな景色を中心に映像展開していたので、自分自身がメインでMVに出演するっていうのはほとんど初めてだったし、新鮮でしたね。やりがいがあったし、とてもいい経験になったなと思います。
卒業シーズンが到来している今って、親に一番感謝する時期でもあると思うんです。だからこそ、この曲をたくさんの人に届けたいですし、親御さんにもたくさん聞いてほしいなと思っています。今回は「ありがとう」という言葉を大切にして作った楽曲なので、広く口ずさんで頂けたらうれしいです。
生徒へ、大切なのは“レビューを読むこと”ではなく、“自分で経験すること”
――「SCHOOL OF LOCK!」を視聴しているのは主に10代〜20代の方ですが、Mattさんから生徒の皆さんに対して令和の時代を生き抜くためのアドバイスのようなものがあれば教えてください。
Matt:偏見を持たずに多様性を認めながら自分自身で挑戦していくということが大切だと思います。
偏見があると、自分が相手を勝手にジャッジしてしまって合う・合わないを決めてしまうけれど、そこに触れてみることで新しい人生の広がりだったり、経験ができることもあります。“印象”って自分が体験してみないと分からないので、既存のルールや人の意見に縛られずに何事にも挑戦してみて、経験してみて、いろいろな人とお話してみてほしいです。
――Mattさん自身は10代〜20代にかけてトライしてみたことで、やってよかったと思える経験はありますか。
Matt:学生時代は常に「リーダーの立場に立ってみる」ということをやっていました。その中で大切なのは自分のことを俯瞰の位置で時々見ることで、リーダーを支えるポジションに立ってみたり、役職のない自分になってみたり、色んな角度から自分を見てみるんです。そうすると最終的に「自分はやっぱり人の上に立ちたい」と思ったり、気付けなかったことに気付くことができたりするんですね。
部活動に入らなかったり、役職に就かないことが悪いことではありませんが、学校という社会の中で多くの体験ができるきっかけにもなるので、いろいろなことに立候補することは学生時代において大切かもしれません。
最近はレビューや体験談があふれているから、躊躇(ちゅうちょ)してしまう事もあるかもしれないけれど、“自分でやってみる”ということが今の子たちには大切なのかなと思います。
取材後記
Mattさんとの取材中、印象的だったのが、しっかりと目を見てお話される方ということでした。忙しい合間を縫って応じてくださった取材でしたが、「はじめまして、Mattです」と優しく微笑みながらスタッフさんや私たちに柔らかくあいさつしてくださる様子に緊張も解け、深い部分までお話を聞かせていただくことができたと思います。
またMattさんは「自分の思っていることを相手に伝えるために、どんな言葉が最適なのか」をよく考えているということも伝わってくることが多かったです。感謝の気持ちを持ち、言葉を大切にする人だからこそ、幅広い層から支持を集めているのだとあらためて感じました。
(撮影・文:Kikka,画像加工:Matt)
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