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【マンガ】コレクター女子に聞く“オタクの片付け術” 「いらないものを捨てる」ではなく「好きを突き詰める」という考え方

「石で例えるといらない部分を削って宝石にしていくような感覚」

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 家族全員コレクター、自身も根っからのコレクターで物が捨てられなかったという著者によるエッセイマンガ『集めすぎ女子が本当の「好き」を見極めたら みるみる部屋が片付きました』。今回は著者・ひぐちさとこさんに「好きなものを集めること」と「片付けすること」を両立する難しさ、コツについてインタビュー。マンガ本編も合わせて掲載します(聞き手:直江あき)。



マンガ『集めすぎ女子が本当の「好き」を見極めたら みるみる部屋が片付きました』とは?

 著者は手芸やアニメ、漫画やフィギュア、かわいいものが大好きな“集めすぎ”のオタク女子。宝物に囲まれて大満足だったはずが、気付けば自室は大切なものといらないものが混在する樹海に……。

 物を捨てたくないオタクならではの視点でちょっとした小技や片付けのアイデアを詰め込み、お片付けから宝物がディスプレイされるまでを、一風変わった面白エピソードを交えて紹介した作品です。

著者プロフィール:ひぐちさとこ(Twitter:@higuchisatoko/ブログ:集めすぎ女子が本当の好きを見極めたら みるみる部屋が片付きました

小さくてかわいいものが大好きで、集め始めると止まらないオタク気質のアラサー女子。著書に『そういや私、女子だった! すこやかでハッピーな童貞女子の日常』『童貞女子会へようこそ!』(ともにKADOKAWA)がある。


第3話「宝箱の中はゴミだらけ!!!?大事なのは自分なりの基準を見つけること」





















その他の一部エピソード、購入先などはWebマンガ誌「コミックエッセイ劇場」に掲載されています


―― 第3話は「“自分にとって大事なもの”を見極めるために、まず部屋にあるものを把握する」というエピソード。ひぐちさんは小学生のころの思い出の品など、懐かしいものも一人暮らしの部屋に置いているんですね。

 コレクションは自分の一部みたいなもので、手元にないと心配なんですよ。実家に置いたままだと自分のどこかが欠けたような感じがします。

 小学校のときの文房具もまだ持っていますね。メモ帳とか、小瓶の中に小さい消しゴムが入ったものとか。

―― 作中に出てくるクマのストラップもすごく懐かしいですね。私も持っていました。

 「365日のバースデーテディ」ですね。私が小中学生のときに流行って、いっぱい持っていましたね。

―― 「自分の誕生日のクマを買いましょう」という商品でしたが、いっぱい持っていたんですか?

 そういうコンセプトは無視して、かわいいと思うものを集めていて。でも、今は2個まで減らしています。

 同じジャンルの中でも“好き度”に差があって、例えば、スーパーでおばあちゃんが買ってくれると言うからなんとなく買ったものと、自分で「これかわいいから絶対に欲しい」というものは“好き”のレベルが違うんですよね。それで、「365日のバースデーテディ」は気に入っているものだけを残しました。

部屋の片付けを通じて、自分の“好き”がハッキリするように

 私はシルバニアファミリーや切手、鉱石、食玩……など小さくてかわいいものが好きで、特定のジャンルでコレクションしているわけではないんですよね。だから、作中のように部屋を片付けるときには「『セボンスター』の中でもこれは好きだから残す、あれは手放す」という風に選んでいました。

 部屋にはいろいろなジャンルのものが並んでいますが、好きなものだけを厳選すると、ちゃんと統一感が出るんですよね。アニメのフィギュアを置いてもうまく馴染んでいて面白いです。

―― 片付けをしてみて、買い物の仕方に変化はありましたか?

 自分の“好き”がハッキリして、自然と買い物の仕方が変わりました。

 それまでは全てのものが琴線に触れていて、雑貨屋さんに行ったら全てのコーナーを見て、その中で一番好きなものを選んで買っていました。

―― とても楽しそうですが……それだと買い物に行くたびに物が増えていきますね

 今は自分のすごく好きなものだけが並んでいるコレクション用の棚があるので、街でかわいい物を見掛けても「あの棚に入るレベルのかわいさなのかな」といったん考えるようになって。「これは部屋のあの場所に置きたい」と具体的なイメージを描けないものは買わなくなりました。

 でも、「クリアファイルは買わなきゃいけない」というのがあります。義務だと思うんですよ。

―― 義務ですか

 例えば、イベントに行ったとき。以前は思い出に缶バッジ、キーホルダーなどのグッズを買っていたんですが、今は部屋をゴチャゴチャさせたくない、という気持ちがある。だけど、イベントに出掛けたからには何か欲しい。

 そこで、会場限定のクリアファイルを1枚買って、クリアファイル用のファイルに収納するようにしています。

―― クリアファイル用のファイル?

 クリアファイルを入れる用のクリアファイルがあるんですよ。

―― 使わないんですか?

 イベントにいった思い出の品、保存用のクリアファイルなので使わなくていいんです。クリアファイル用ファイルをペラペラめくっていると楽しいですよ。いろんなイベントに行ったときの、思い出がよみがえって。

―― 「買わない」「集めない」ではなく、片付けしやすい方法でコレクション欲を満たすようになったんですね

 自分のクセを見抜いて、ルールを作ることが大事だと思いますね。……とはいえ、最近のイベントはグッズが本当にかわいいので、誘惑に負けるときもあるんですけど(笑)。

いらないものを捨てることは、石を削って宝石にしていくような感覚

―― 最後に。本作のプロローグでも紹介されていますが、物でいっぱいになってしまった部屋を片付けるのは大変だったのでは?

 いえ、週末ごとに楽しみながらやっていました。

―― 片付けが……楽しい?

 私の場合は物を捨てることにすごく抵抗があっただけで、「このケースには何を入れようか」みたいに工夫するのは好きだったんですよね。

 今となってはいらない物を捨てていくことも、石で例えるといらない部分を削って宝石にしていくような感覚です。究極に好きなものだけが並んでいる棚を見るのは気持ちいいですよ。

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