新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大防止が求められるなか、移動自粛のために地域在住者限定のイベントなども開かれるように。コスプレイベント「フラパ!」(6月7日開催)では、参加資格「群馬県在住者」を満たすかどうか確認するために変わった試みが行われています。事前登録フォームにクイズを入れ、「上毛カルタの『つ』は何?」に答えさせるというもの。
ちなみに、同イベントのTwitterアカウントは「真のグンマー県民であれば100%答えられると思います」とコメントしています。
「フラパ!」は群馬県内で月1回行われているコスプレイベントなのですが、新型コロナウイルスの影響で2020年3月〜5月は中止に。6月は各種感染予防策を講じたうえで開催される予定となっており、その予防策の1つが「県境をまたぐ移動を避けるために、参加者を群馬県在住者に限定する」というもの。
事前登録フォームでは「お住まいの都道府県」で「グンマー(群馬県)」を選ぶと、さらに「上毛カルタの『つ』は何?」と読み札の内容を問われ、正解しないと登録できないようになっています。なるほど、このクイズは群馬県民なら小学生だって答えられるはず!
……と言っても、県外の人はさっぱり意味が分からない思うので、ていねいに説明しましょう。上毛かるたとは群馬県の歴史、人物、産業などをテーマにした郷土かるた。同県内では小中学生向けの大会も開催されており、子どもを中心に盛んに行われています。「群馬県民しか知らないローカルな遊び」として驚かれることもありますが、県内ではあまりにもメジャーなので、むしろ「世の中にはそもそも上毛かるたの存在を知らない人が多いことに、大きくなるまで気付かない」というのが“あるある”なのでは?
小さい頃から繰り返し遊んでいると読み札の内容は自然と覚えてしまうもので、群馬県出身の筆者も小学生のころは五十音全ての札を暗記していました。さすがに今では忘れてしまったものもありますが、クイズになっている「つ」はおそらく“もっとも忘れにくい読み札”。というのも、試合に入る前などに、準備的に“取らない札”を読みあげる際(「空読み」という)に使われるので、他の札よりも耳にする機会が多いのです。
また、「つ」は同点だった場合の勝敗判定にも用いられるので、試合では何としても取りたい1枚。Wikipediaでも、「読まれた瞬間に全員ほぼ同時に手が出ることから、最も激しく取り合われる札」と解説されています。
なお、「フラパ!」Twitterアカウントによれば、転居で群馬県にやってきてクイズの答えが分からない方の場合は「お手数ですがお近くのグンマー県民に聞いてみて下さい」とのこと。同県育ちの人ならほぼ確実に上毛かるたの経験があるはずなので、電話なら最短10秒くらいで答えが分かると思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 全44種類の上毛かるたをゲットする群馬スタンプラリーアプリ……ってこれアレじゃ?
未開の地グンマーを開拓せよ。 - “魔境”群馬を舞台にしたレトロゲーム風アプリ「群馬県から来た少女」登場
県外の毒文化に惑わされた精霊たちを沈めるんだ! - “未知なる魔境”群馬が舞台のスマホゲーが骨太で面白さ抜群馬 「課金アイテムが上毛かるた」「焼きまんじゅうで回復」
クトゥルフ神話をベースにした「グヌマトゥルフ」系ダークファンタジー。ハマると群馬ネタを忘れるほど楽しめる、硬派なRPGです。 - 「そこは1993年のサラエヴォではないんじゃ 2000年代のグンマーなんじゃ」 コスプレ写真、海外歴史ブログで史実と間違えられる
まさかのグンマー。 - グンマーのネタ画像でおなじみ毛無峠がフリー素材化 「群馬県」「立入禁止」の看板が実在した……だと……!?
群馬県は、幻の大地じゃなかったんや!