身近に手に入る煮干しから海の生態系が分かる理科の観察動画に、多くの反響が寄せられています。いろんなプランクトンが見えて楽しい!
動画を投稿したのは理科の先生の理科教師とらふずく(@raptorial_owlet)さん。理科教育では有名な観察で、煮干し(カタクチイワシの稚魚など)の消化管のプランクトンを顕微鏡で観察し、煮干しが獲れた海にどんなプランクトンが生息していたかを調べるというものです。
まずは煮干しをビーカーで煮て柔らかくして胃を取り出し、水を加えてつぶしたものをスポイトで吸い上げてプレパラートに落とします。
顕微鏡で見えたのは、さまざまな形や大きさの海洋性プランクトンなど微小生物(顕微鏡でしか見られない生物)。さらにパイプ洗浄剤でイワシの胃の内容物を洗浄してろ過し、胃の内容物からたんぱく質などを除去すると、珪藻(ケイソウ。藻の仲間の生物)や2枚貝の稚貝の殻などが見えます。中にはとらふずくさんでも種類が分からないものも。「煮干しの産地ごとに、観察できるプランクトンも異なるので、海洋の生態系を知る手がかりの一つになります」ととらふずくさん。
動画を見た人からは「ぜひやってみたいが、子どもの学習用顕微鏡でも観察できるか」「どうやって顕微鏡から見えるものを撮影したのか」といった質問や、とらふずくさんにも正体が分からなかった珪藻の種類について言及するリプライも。生物への興味や探求心から活発なやり取りが展開されています。
とらふずくさんは撮影中に煮干しは食べ、ゆでた時に出た汁は飲んだとのこと。海の生態系の一部を、お腹の中に取り込んだようですね。
家庭で日常的に使わているものから見える、海の生態系。子どもも大人も夢中になりそうですね。
画像提供:理科教師とらふずく(@raptorial_owlet)さん
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