「この人と結婚してよかった」と思った瞬間はありますか? ふとした瞬間、自分でも意外なタイミングで、その気持ちが湧き上がってくることがあるのではないでしょうか。4児(12歳、9歳、4歳、3歳)を育てるスガカズ(@sugakazu_kako)さんの、夫の“怒りの言葉”で気持ちが和らいだエピソードを紹介します。
元夫が養育費の支払いをフェードアウト
現在、夫と2人で4人の子どもを育てていますが、7年前に離婚の経験があります。2人目妊娠中から始まった元夫の不倫、モラハラ、育児放棄が原因でした。元夫とのあいだの2人の子どもの親権は私が取りました。
「慰謝料を払うだけのお金はない。だけど、養育費は子供が成人するまできちんと算定表通りに払い続ける」と言った元夫。仮に私が再婚しても養育費は払い続けるという旨を記載した公正証書を作成したのですが……現在の夫と再婚してしばらくしてから、結局養育費が振り込まれなくなり、連絡もつかなくなりました。
もともと養育費はあてにしない考えでしたし、私の再婚後に減額の申し出があり、応じてもいました。正直、いつか不払いになる可能性があるとは思ってはいました。離婚の原因となったさまざまなできごとを思い返してみると、「やっぱり不払いになったか」と予想が当たったような気持ちになる一方で、こうも簡単に義務を放棄する事にガッカリしてしまいました。
釈然としない気持ちを抱えたまま、現在の夫に「元夫さん、(養育費)フェードアウトしそう」と伝えました。それに対する夫の答えを聞いて、「この人と再婚できて本当に良かった」と心の底から思いました。
激怒した夫を見て「再婚できてよかった」と思った
ネガティブな気持ちを周りの人に共有することは得意ではありません。終わってからなら笑い話にできるのですが、悪い感情を持っている時の自分は好きではないし笑い話にもなりません。だから、夫に養育費不払いの話をしたときも、あまり怒ったり悲しんだりといった姿を見せられませんでした。
しかし夫は、私の元夫に対して「親としての責任感がない」「もし払えない理由があるならちゃんと証明すべき」「元旦那の行動には全く共感できない」と声を荒げて怒っていました。思わず私が「お、落ち着いて」と言ってしまうほどの怒りっぷりでした。
夫の言葉を聞いて……めちゃくちゃ心がスッキリしたんです。ネガティブにならないようにしてはいても、悪い気持ちは心に溜め込んでいるわけで、この時の夫の発言には、そんな自分を抱えている気持ちごと認めてもらえた様な感覚になりました。
結局元夫は養育費の支払いをフェードアウト。今も生きている事は分かっていますが、縁は切れました。正直言うと、縁が切れたことで、ホッとしている自分がいます。
それ以降、元夫の話が家族の中で挙がることはありません。弟妹が増え、とても賑やかな日々を送っています。子供達(連れ子)も、血のつながった父親の事をすっかり忘れています。夫は子ども4人に分け隔てなく接しています。
最近は世の中に合わせるのに必死で、家族のことで何かしらストレスを抱えやすい日々を送っています。夫婦の間で言い合いになったこと、ギスギスしたことは何度もありました。
でもそんなとき、少し(物理的に)距離を取りつつ、夫があのとき言ってくれた言葉と、あのとき感じた「再婚できてよかった」という気持ちを思い出します。そうすると、結婚して良かったなぁ、やっぱり憎めないなと思えるのでした。
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