COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による新しい生活様式の中で、耳の不自由な人たちが困っていることを描いた漫画がタメになります。作者はうささ(@usasa21)さん。TwitterやInstagramで娘さんの育児記録漫画「耳がきこえないマッマと耳がきこえるムッスメのお話」を公開しています。
聴覚障害者にもさまざまな聞こえ方や話し方があり、うさささんは補聴器で音を聞くタイプではなく、口の形を読み取り状況を見て言葉を予測し、会話をしています。
ところが、新型コロナウイルスの影響でマスク着用が当たり前になり、口元や表情が読めなくなってしまったといいます。さらにレジなどではビニールシートで仕切られていることもあり、レジの表示も読みにくくなってしまいました。
また同時期にレジ袋が有料化され、袋が必要かどうか、また何枚かなど、買い物時に聞かれる可能性のある予測ワードが増えてしまったのです。手を振りレジ袋は要らないとジェスチャーをしても、それが伝わっているのかも分からないといいます。
ある時、レジ袋は要らないとジェスチャーで伝えるも、店員さんには伝わっていない様子。お会計を終えるとカゴにレジ袋が入っている……断ったはずなのに……うささんは「なぜ!?」と思考を巡らせ、やがて気が付きます。もしかして「エコバッグはお持ちですか?」と聞かれたのではないかと。「レジ袋はいらない」のつもりで手を振ったジェスチャーが、真逆の意味の「エコバッグは持っていない」に捉えられてしまったようです。
このようにして、困りごとが増えてしまったといううさささん。マスクやビニールシートは命を守る為なので仕方がないと考えを述べたうえで、もしもレジでなかなか言葉が伝わらず困っている人がいたら、耳が聞こえない方かもしれないとつづっています。
マスクやビニールシートで健常者も聞き取りにくいケースが増える中、耳が不自由な方はいっそうコミュニケーションを難しく感じていることでしょう。漫画は店員さんに察してほしいという意図ではなく、こういう人がいることを知ってもらえたら、という思いから描かれたといいます。まずは「知る」こと、小さな1歩がきっと大切です。
漫画には「私も軽度の聴覚障害者なのでお気持ちよーーーくわかります! マスクで口元見えない+ビニールシートで余計に聞き取りづらいので会計時はいつも必死です」「マスクで口が見えなくて困る、予測ワードが増えて困る、ビニールシートの向こうが見えにくくてビビる。そんな様子がうまく漫画で表現されててわかりみが深い…」と共感のコメントが届いています。
画像提供:うささ(@usasa21)さん
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