AR(拡張現実)で現実の風景に太陽系を設置し、惑星の大きさや距離が実感できるアプリが作られ、Twitterで「すごい楽しそう」「勉強になるし面白い」と反響を呼んでいます。
作者は、Googleでソフトウェアエンジニアを務める河本健(@kenkawakenkenke)さん。河本さんは、太陽系を見られるARアプリはいろいろあれど「大きさと距離の縮尺が正しいのが見つからないので簡単に作ってみた」と、試作したアプリの動画を公開しています。
人のいない野外で撮影された動画では、「太陽の直径が1.6mの場合」に、水星や金星といった他の惑星同士がどれくらいの位置・距離にあるのか、そして“太陽系のデカさ”がどれくらいかを実際に歩いて体験。
画面の左上には次の惑星までの距離が表示されます。歩いて行くと目の前に惑星を模した球体のオブジェクトが現れ、各惑星がどのくらいの大きさなのかを見て知ることができます。
ちなみにこのスケールだと「冥王星」は7キロメートル先にあるそうで、週末はお子さんと「(冥王星を)探す旅に出ます」とツイートしています。なんだかワクワク感がすごい!
コメントで「やってみたい」「試してみたい」の声も多かったこのARアプリについて、河本さんにリリース予定などをうかがいました。
――アプリに収録されている天体の種類や数を教えてください
河本さん:今は惑星(水金地火木土天海)と月・冥王星だけですが、他にも隠し小惑星や探査機を入れたいと考えています。
他の恒星なども入れたかったのですが、最寄りの恒星(プロキシマ・ケンタウリ)でもアプリの縮尺だと4万7000キロ歩かないといけないため悩ましいです。
――歩行距離などはどのように計測しているのでしょうか
河本さん:ARライブラリの標準機能としてスマートフォンの空間的な移動を計測できるため、これをそのまま利用しています。
――アプリを一般リリースする予定はありますか
河本さん:はい、少しブラッシュアップしてからリリースしてみようかと考えています。まずは週末に子どもと冥王星探索にでかけて、子ども目線での使用感を確かめてみます。
ちなみに部屋の中だけで体験できないかと、土星までを5メートル内に収めようとした結果、「太陽は5mm、地球は0.04mm、土星も0.4mmになっちゃって(ちょっと可愛いけど)よく見えない」とのことでした。
リリース時期や実際にどんな感じになるかは未定ですが、次に見えてくる惑星を目指して太陽系を“散歩”できる日が楽しみです。
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