どこの自治体でも、認可保育園の申し込みが始まっている時期ですね。保活も大詰めを迎えます。
「保活」というと、「保育園に受かるための活動」と思っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか? 私も自分が当事者になるまでは、そう思っていました。
もちろん、保育園に受かることは保活における最大の目標です。しかし、“少しでも人気が低く、かつ、通わせたいと思える園を見つける”というのも、保活の大きな目標だと私は感じています。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、保育園の選考では、下記の2つの数値が大変重要になってきます。
・点数(両親の勤務時間、既に有料の保育園に預けているなど)
・父母の所得
自治体によっては他に優先事項がある場合もありますが、こうした2つの数値は直前にジタバタしたところでどうにもならないもの。これらの数値に自信がない場合、受かる可能性を上げるために今からできることは、身も蓋(ふた)もない表現をするなら「人気の園を避ける」ことです。
ですが、人気がない園となると、駅から遠かったり、育児方針がいまいちだったり、口コミが悪かったり……何かしら“人気のない理由”を察するものです。そのような園を、情報が少ないまま希望園に挙げようとして、「本当に大丈夫なんだろうか」と不安になっている方、結構いらっしゃると思うのです。
そう考えると、“人気のない園の中でどの園なら許容できるか”を考えるのが、重要になってきます。保活=大変だというイメージが先行して、気も腰も重くなるものです。ですが、そんなに気負わなくても、そして申込直前でも出来ることがまだ残っています!
私の個人的な経験から、これなら切羽詰まっていてもできるのではないかと思ったことをご紹介したいと思います。
うまくいかなかった最初の保活
その前に、私の失敗談を少しお話させてください。
出産は2019年7月。現在は1歳児クラス入園に向けて、申込書を書いたところです。
昨年の保活は散々なものでした。産前は見学候補を挙げるにとどまり、産後は初めてのフルタイム育児に心身共に余裕がなく、気づけば希望園のうち半分も見学できていないという状態で保育園申込時期を迎えてしまったのです。
この時期になると見学はもうどこも満員でしたので、手当たり次第ネットで検索したり、市役所に相談したり、ただ不安になって落ち込んだり……大変後悔の残るものとなりました。
結果、希望が通らず、0歳児クラスには入れないことが決まってからは、気を取り直して1年後をぼんやり見据えながら育児に勤しんできました。
その中で、あのときこうすればよかったなということが、いろいろと見えてきました。
産前からきちっと保活されている方から見たら、昨年の私は対策不足だと一蹴されそうですが、昨年の私と似たような境遇の方も少なくないのではないでしょうか。
夏〜秋に出産したママさんは、産後メンタルと保活ストレスのダブルパンチでめちゃくちゃしんどい時期かと思います。
今年は感染リスクの観点から見学不可な園も多いですから、保活をスタートしそびれていた方もいらっしゃるかもしれません。
もし、漠然とした不安を抱えていたり、直前にできることは無いか悩んでいる方がいらっしゃったら、これからご紹介する4つのポイントを参考にしていただけたら幸いです。
保育園に行ってみよう@朝9時ごろor午後4時ごろ
まずは自分の足で保育園に行ってみましょう。意外に近いな、建物が古いな、大きい道路があるから危ないな、などなど、いろいろな気づきがあると思います。これだけでも、その園がぐっと身近になってきます。
自分が働きだした時、お迎えに行く人(父や祖父祖母など)に参加してもらうのもよいと思います。
私の身の周りですと、パパは協力的ではあるけど結局ママだけで保活を頑張っているケースが多く見受けられます。そういう場合、パパも保育園に行ってみることで、パパの中で現実味が湧いて、ママとの意識の差を埋められるように思います。
可能なら、平日の「朝9時前後」や「午後4時前後」が良いと思います。このくらいの時間帯は、園児が園内で遊んでいることが多いからです。
最近は中が見えないようになっている園もありますが、保育士さんや園児の声から、園児との接し方や遊び方など得られる情報があります。
ちなみに、私が見学に行った園は、子供たちが外遊びに出かけている時間やお昼寝の時間を指定されることが多かったので、後から上記の時間帯にあらためて行ってみて、なんとなく雰囲気を確認しました。
保育園付近の公園へ行こう@平日10時〜11時
お散歩がてら、保育園の近くの公園へ行ってみましょう。
保育園では、天気が良い日は外の公園へお散歩にお出かけします。私の近所では、午前中がほとんどのようです。
保育士さんたちが子供たちとどのように遊んでいるのか、園見学と同じくらい確認することができます。自分自身の育児の参考にもなりますね!
「入園しやすさ」を保育課に確認しよう
申込できる園の数は決まっています。希望園が全て人気の場合、入園できない可能性が上がってしまいます。
ですので、希望園の人気度合や入園しやすさの指標について、保育課で確認してみましょう。どのような指標を開示しているかは、自治体によって異なるようです。
参考までに、私の場合は、対象の園ごとに、昨年の入園できた人の「(1)最低点」「(2)最低順位(点数と優先項目と所得等を加味した順位)」「(3)申込者数」を教えてもらうことができました。
(2)は少しわかりづらいですが、ざっくり言うと数字が大きい方が入りやすいということですね。
選考方法によって、希望順が選考に影響する場合(※1)とそうでない場合(※2)があるので、どちらのパターンかも確認しておきましょう。
※1)園ごとに第一希望者を集めて、その中で指数等の上位から内定を決める
※2)全ての入園希望者を指数等の順に並べて、上位から内定を決める
市役所の保育課にも、頼りになる味方がたくさんいます。もちろん、全員そろって大ベテランというわけにはいきませんが、親身に相談に乗ってくださる方もたくさんいらっしゃいます。
私自身も、何度もお世話になって、その度にいろいろと教えていただきながら今日までどうにかやってきました。
対応が冷たかったからと心折れてしまうのはもったいないので、もしそのようなことがあった場合は別日に再度相談してみましょう。
※今年はこのような状況下なので、電話での問合せを推奨している自治体もあります。お住まいの地域で確認してみてください。
保育園に問い合わせてみよう
今年は見学を開催していない園も少なくないと思いますが、見学の代わりに園紹介等の資料を配布している園もあるので、問い合わせてみましょう。
見学後でも、気になることがあれば確認してみましょう。
ネット経由での問い合わせができない場合は、ちょっとめんどくささを乗り越えて電話してみましょう。
電話する場合、少なくとも登園退園の9時以前や16時以降、ランチタイムの12時前後は、園内も忙しくされているので避けたほうがよいと思います。
もし子供が通うことになった場合、必ず保育士さんたちと電話でやりとりすることになります。電話の対応自体も、保育園を選ぶ指標の一つになると私は思います。
参考までに、個人的にどこの園でも確認しているポイントを挙げておきます。ホームページやパンフレット等でわかることは省いています。
- 食物アレルギー対応の方法(アレルギー有りの場合、お弁当が必要な場合も)
- 手作りで用意するものがあるか
- 園指定の購入品はあるか
- 日々の持ち物
- 保護者参加必須のイベントと曜日
- 両親以外のお迎えが可能か
- 登園に使うベビーカーや抱っこ紐を預けられるか
上に挙げた4つのポイントは、申込期限が迫っていても少ししんどくても、実践していただける内容だと思います。
昨年の私のように、情報不足で不安を抱えたまま希望園に挙げて結果が出るまでドキドキしながら過ごすよりは、何かしら前進できることを、少しでも納得できることを、ひとつだけでもやってみてはいかがでしょうか?
皆様も納得のいく保育園を見つけられるように、残りの時間を過ごしましょう。そして少しでも希望度の高い園に入れますように!
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