2024年3月27日追記:
作者が全編無料公開を終了したため、本記事でも無料公開分のみの掲載に変更しました。
何でも売ってる不思議なフリーマーケットで“理想の恋人”を買った――漫画「フリマで恋人を買う話」が、引き込まれる展開で人気を博しています。作者は漫画家の屋乃啓人(@chimairasuzuki)さん。
ゼミの飲み会の帰りに、「なんでも売ってる」不思議なフリーマーケットに迷い込んだ能登まひる。金ではなく「大事なもの」と引き換えに何でも手に入れられると店主に勧められ、したたか酔っていた彼女は「顔が良くて料理がうまくてよしよししてくれるカレピ」を望みます。
翌朝、目が覚めた能登の目の前には秋津というイケメンの彼氏がいました。同じゼミという秋津ですが、能登は彼のことを全く知りません。しかし友人のちどりは秋津のことを知っている……自分の知らないところで世界が改変されていると戸惑う能登。酔ってほとんど記憶がなかった彼女は、ちどりに「妖怪のフリマで彼氏を買った」ことを教えてもらいます。
秋津は人間ではないかもしれないという疑念を持ちながらも、理想の恋人にどんどん引きつけられていく能登。しかしふと、自分が秋津と引き換えに「大事なもの」を売ったことを思い出します。
一体自分は何を差し出したのか。理想の彼氏を手に入れるために何を手放したのか。
能登は一緒に妖怪フリマへ行ったちどりに、ある疑念を抱いて問いただしますが――。
大事なものと引き換えに何でも手に入るフリマという設定に冒頭からグッとつかまれ、秋津は何者なのか、能登は何を手放したのかという謎にぐいぐい引き込まれていきます。疑問がほどかれたときに能登が選んだ“けじめ”は切なくも、希望の見える結末にすがすがしい読後感が残る物語です。
完成度の高い物語に、読者からも「綺麗な終わり方だと思いました」「全部追ってましたが最高におもしろかったです!」と賞賛の声が寄せられています。
屋乃さんは『出禁探偵』『明日世界滅亡しないかな』を手がけた他、映画「ペンギン・ハイウェイ」のコミカライズも担当。pixivではさまざまな創作漫画を公開しています。
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