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「現金派」vs「キャッシュレス派」、多いのはどっち? 新しい生活様式で進むキャッシュレス化、現金も根強い支持

キャッシュレスオンリーのお店も増えてきました。

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 お金に関するメディアを運営するGVが、決済方法に関する調査を実施。2020年は「新しい生活様式」にともなってキャッシュレス決済がかなり普及しましたが、普段の買い物は現金派がまだまだ多いようです。


決済方法についての意識 「キャッシュレス・消費者還元事業」や「マイナポイント事業」などの還元施策、コロナ禍で非接触の支払い方法であることも普及の追い風になりそうです

6割超の人が現金派

 調査の対象となったのは、全国20代〜60代の男女100人(男性30%、女性70%)。

 普段の買い物での決済方法について、現金派かキャッシュレス派かを聞いた質問では、「現金決済しか使わない」が11%、「現金決済がメイン(キャッシュレス決済はたまに使う)」が53%と、半数以上の64%が「現金派」であることがわかりました。


決済方法についての意識 普段の買い物は現金派? キャッシュレス派? それぞれ理由についても質問している

 一方キャッシュレス派は、「キャッシュレス決済メイン(現金はたまに使う)」(27%)と、「キャッシュレス決済しか使わない(現金しか利用できないところを除く)」(9%)の36%でした。

 現金決済をメインにする理由で最も多かったのは、「現金支払が慣れている」(38人)でした。また、「使った額が分かりやすい」、「どこでも支払いができる(キャッシュレス決済は使えないお店がある)」という意見も多く見られました。

 キャッシュレス決済をメインにしている人は「使えるお店、サービスが多くポイントが貯まる」(34人)という人が最も多く、その他の理由として「便利」、「会計時がスマートになる」といった理由も挙がっています。

現金、キャッシュレス、それぞれが困ったことは?

 現金派・キャッシュレス派がそれぞれ支払い時に困ったことを尋ねた質問では、現金派の1位は「財布に現金がないときに支払ができない」、キャッシュレス派の1位は「現金しか使えないお店で支払ができない」という結果となりました。


決済方法についての意識 現金派、キャッシュレス派の困ったこと

 現金派は、2位が「特にない」、3位が「お得なポイントなどを受けられない」と、決済自体に問題を抱えていることはほぼありません。

 キャッシュレス派は、2位が「クレジットカード、電子マネーを使えないときに支払ができない(忘れた時、使用不可など)」、3位が「スマホが使えないときに支払ができない(充電がない、通信制限など)」とカードやデバイスなどの不調に左右されることに困っている人が多く見られました。

現金派も約9割が「今後キャッシュレス決済を利用したい」

 「キャッシュレス・消費者還元事業」や「マイナポイント事業」など還元施策で利便性が高まる今、現金派の人はキャッシュレス決済についてどのように思っているのでしょうか。

 現金派に「今後キャッシュレス決済を利用したいか」についてたずねてみたところ、89.1%の人が「利用したい」と回答。利用したい決済方法は、最も多かったのが「電子マネー」で37人、次いで「クレジットカード」33人、「スマホ決済」25人でした。


決済方法についての意識 現金派の人たちの本音 「今後キャッシュレス決済を利用したい?」

 しかし、10.9%の人が、詐欺や不正利用などのセキュリティ問題に対する不安や現金での支払いを不便に感じたことがないという理由で、キャッシュレス決済を「利用したくない」と回答しています。現金派はキャッシュレスを使用しない現状に満足しているという人が多いようです。

キャッシュレス派はクレジットカードとその他の決済方法を併用

 では、キャッシュレス派の人は、どのような決済方法を利用しているのでしょうか。

 最も多かったのは「クレジットカードと電子マネーとスマホ決済」で41.7%。複数のキャッシュレス決済を使いこなしている人が多いようです。続いて多かったのは「クレジットカードと電子マネー」、「クレジットカードとスマホ決済」で、キャッシュレス派はクレジットカードと他キャッシュレス決済を併用している人が多いようです。


決済方法についての意識 キャッシュレス決済派の利用状況「利用しているキャッシュレス決済は?」

現金派からキャッシュレス派になって、何が変わった?

 最後に、現金派からキャッシュレス派に切り替えた人に、その感想や意見を聞きました。

  • 会計がスムーズに済むようになりました。ポイントが貯まるので、ポイントで自分の好きな物や子どもへのプレゼントを購入する機会が増えました。キャッシュレスが使えるお店を選ぶようになったと思います(50代/女性)
  • ATMに行く機会がものすごく減り、あまり財布に現金を入れておかなくなりました。スマホだけを持って買い物に出かけることも増え、便利になった反面、セキュリティへの不安もあるため、スマホにロックをかけるようになりました(30代/女性)

 キャッシュレス決済にお得感や便利さを感じると同時に、買い物時の行動も変化しているようです。その反面、こんな意見もありました。

  • 自動販売機で飲み物を買いたいだけなのに、キャッシュレス決済に対応しておらず、わざわざ財布を出さなければならないような場面でイライラするようになった。現金を使用していたときは小銭貯金をしていたが、キャッシュレス決済にしてから貯まらなくなった。(30代/女性)

 キャッシュレス決済に対応していない店やサービスに遭遇して苛立ってしまったり、今までの習慣が続けられなくなったりと、ギクシャクした気持ちにさせられる人もいるようです。


 最近はキャッシュレス決済オンリーのお店も増えていますが、まだまだ現金派で困ることは多くありません。コロナ禍でキャッシュレス化がどれだけ推進されるのか、今後も注目です。

(谷町邦子 FacebookTwitter

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