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日本陸連、アスリートの身長・体重情報を非公開に 情報収集も基本控える方針(1/2 ページ)

選手への誹謗(ひぼう)中傷や誤った情報の拡散が背景にあると説明しています。

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 日本陸上競技連盟(日本陸連)は2月15日、アスリートの個人情報取り扱いに関する基本方針を公式サイトで発表しました。陸上競技の大会運営上必要な要素ではない身長・体重を非公開とし、その情報収集も今後控えるとしています。

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情報取り扱いに関する基本方針の発表(画像は日本陸上競技連盟公式サイトから)

 基本方針について日本陸連は、インターネット媒体の普及に伴う誹謗(ひぼう)中傷や誤った情報の拡散が背景にあると公式サイトで説明。主に女性アスリートの身長と体重、それらから算出されるBMI(肥満度を表す体格指数)などの数値だけに注目が集まっていることを受け、アスリートの人権を守り、中高生や市民ランナーを含む多くの人が競技を楽しめる環境づくりのためだとしています。

 身長と体重の情報収集と各媒体での掲載は性別、種目、年代を問わず基本的に控えるよう、日本陸連は加盟団体・協力団体に通知。掲載しなければならない場合は、情報の使途を明確にし、アスリートの同意を得た上で対応することを推奨しています。なお、住所や電話番号など出場資格、登録情報、連絡先の確認で必要な情報の取り扱い方針については従来と同じであり、引き続き管理を徹底するよう要請しています。

 また、日本オリンピック委員会(JOC)をはじめとする国内スポーツ統括団体は2020年11月、被害の訴えがあがっていたアスリートの盗撮や、写真・動画の悪用、悪質なSNS投稿に抗議する声明を共同で発表。「アスリートへの写真・動画による性的ハラスメント」と位置付け、性的目的での選手の写真・動画のSNSへの投稿にもスポーツ界全体で毅然(きぜん)とした対応を採る考えを示していました。

 この基本方針は2月9日から適用されており、申込用紙や大会のWebサイト、テレビ中継などを対象となる媒体例として公式サイトに記載。方針適用に伴い日本陸連では、同連盟主催の大会申込システムから身長・体重の項目を基本的に廃止し、調査研究のため収集する場合は使途を説明した上で慎重に取り扱うとしています。

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