小淵沢駅「信州諏訪炭火焼き牛うな弁当」(1080円)〜天竜川が育んだ諏訪湖のうなぎ文化(1/12 ページ)
毎日1品、全国各地の名物駅弁を紹介! きょうは小淵沢駅「信州諏訪炭火焼き牛うな弁当」(1080円)です。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年12月18日)
諏訪湖の畔を、信州色の普通列車が駆け抜けて行きます。
諏訪湖に面した信州・岡谷市は、「うなぎのまち」としても知られており、天竜川にダムができる以前、遠く浜松の河口から稚魚が遡上してきたことに由来すると云われます。
岡谷市では1月最終の“丑の日”を「寒の土用の丑の日」としていて、「厳冬期もうなぎを食べよう!」という取り組みを継続的に行っています。
そんな諏訪湖と周辺の古地図が描かれた掛け紙の駅弁を、小淵沢駅弁「丸政」の売店、「MASAICHI本店」で発見しました。
題して、「信州諏訪 炭火焼き牛うな弁当」(1080円)。
訊けば、中京地区を拠点とする大手スーパーと共同開発した駅弁なんだそう。
新作駅弁には、百貨店やスーパーのバイヤーさんが関わってつくられるものもあります。
【おしながき】
- わさびご飯
- 牛炭火焼肉
- うなぎの蒲焼き ごま
- 煮玉子
- 錦糸玉子
- 魚卵
- 蓮根酢漬け
- 野沢菜炒め
趣のある掛け紙を外すと、丸政十八番の炭火牛焼肉とうなぎの蒲焼きがコラボ。
わさびご飯の上で、煮玉子、錦糸玉子、魚卵の3つの玉子が、華やかに折を彩ります。
天竜川によって育まれた、諏訪湖の「うなぎ」の食文化。
その文化的背景を踏まえれば、東海地方のスーパーと甲信地方の駅弁屋さんが、“うなぎ”をキーワードにコラボした駅弁というのも、大いに意義がありますね。
かつて、天竜川をうなぎが遡ってきたように、いまも愛知県の豊橋から飯田線の列車が、中央本線の上諏訪・茅野まで乗り入れています。
天竜川の延長は213kmありますが、コチラの車両も「213系電車」。
豊橋〜岡谷・上諏訪間を直通する列車も1日数本あり、所要時間は約7時間。
時間に余裕があれば、うなぎ駅弁を買い込んで、鈍行旅のお供としたいものです。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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