薄切りって何センチ?→自分が薄いと思えば大丈夫 ハウス食品の「レシピ語超解説辞典」が料理初心者に優しいテキトーさ
辞典を見ながら、「完熟トマトのハヤシライスソース」を作ってみました。
ハウス食品が、レシピのわかりにくい表現を解説する『レシピ語超解説辞典』サイトを開設しました。「レシピ通りにやったら失敗しないよ」ってよく言われますが、「いやいやそのレシピ語の独特な表現が難解なんですわ」と思うこともしばしば。「適宜」「少々」「さっと」とか、表現があいまいすぎなのです。
ハウス食品の調査によるとコロナ禍で料理を始めた人の77.4%が「レシピの独特な表現に戸惑ったことがある」そうです。そんな料理初心者さんのために一肌脱いだのが、誰でも簡単に作れておいしい「完熟トマトのハヤシライスソース」。レシピ語に戸惑う初心者さんの悩みを解決し、楽しんで料理をしてもらいたいとの思いでこのサイトが作られました。
さっそく見てみると、「薄切りはだいたい2ミリ、でも自分が“薄切り”だと思ってたら大丈夫」「だいたいでもおいしいです」ってな感じで、ちゃんと解説してくれるけど、難しく考えなくてオッケーみたいなノリです。超いい感じじゃないですか。うおおおお、ムショーに料理をしたくなってきたぞ。
ってなわけで「完熟トマトのハヤシライスソース」を作りました。ホント、『レシピ語超解説辞典』がめちゃ役に立ちましたよ。テキト−だけど意外となんとかなる解説の数々を、とくとご覧くださいませー。
※作り方は、ハウス食品「完熟トマトのハヤシライスソース」のレシピを使いました。
薄切り→宇宙と書いて「コスモ」と読むくらいの気持ちで2ミリぐらい
材料は、牛肉(200グラム)、玉ねぎ(中・1個+1/2個)、マッシュルーム(4個)、サラダ油(大さじ1)です。そろえたところで最初のレシピを読んでみましょう。
1.牛肉は3〜4cm幅に切る。玉ねぎ、マッシュルームは薄切りにする。
牛肉のほうはなんとなくわかります。センチメートルの概念は存じ上げておりますので。問題は「薄切り」のほう。ちょっと抽象的すぎやしないでしょうか。薄い紙、薄いガラス板、薄型テレビ……“薄い”ってけっこう幅ありますよね。こちらもセンチかミリで指定いただけないでしょうか。メートル法ってとっても便利ですよ。
と、壁に向かって文句を言っていてもはじまらないので、『レシピ語超解説辞典』を見てみましょう。
食材を端から2mmの厚さを目安に薄く切ることです。定規で測る必要はありません。自分の感覚で2mmで大丈夫。多少幅が出ても大丈夫。宇宙と書いて「コスモ」と読む、平和と書いて「ピース」と読むくらいの気持ちで、薄切りと書いて「2mmぐらい」と読んでください。ただサラダの玉ねぎの薄切りは0.5mmぐらいの薄切りが食べやすくてオススメです。
「せんせー、『宇宙と書いてコスモと読むくらいの気持ち』がわかりません……」、なんて聞くのはヤボだぜってくらいおおらかな気持ちで“2ミリぐらい”ですね。把握しました。切りましょう。
切ってみて気づいたんですよね。「何ミリにするのか指定しろ」とタンカ切ったわりには、指定されたとおりに切る技術がないことを。「絶対に2ミリです」なんて書いてあったら挫折してたわ。正確に測ったら1〜8ミリくらいにまでぶれているだろう“2ミリぐらい”のマッシュルームと玉ネギができあがりました。本当に大丈夫だろうか……。不安は残りますが、次の工程に進みましょう。
“しんなり”って?→ちょっとしんなりでも、超しんなりでもおいしい
2番目のレシピを確認します。炒める工程ですね。
2.大きめのフライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎを全体がすき通ってしんなりするまで中火でよく炒め、さらに牛肉とマッシュルームを加えて炒める。
出たっ、「しんなり」。これって個人的難解語ナンバー1。玉ねぎってさ、あるとき突然しんなりしないじゃない。だんだんとしんなりしてきて、どこまでもしんなりし続けるって感じで、終わりがない。しんなりしたての新人がよろしいのか、くったくたにしんなりしきった味のあるベテランがいいのか、ちょっと、そこんとこハッキリしていただきたいんですよ。
ってなわけで、『レシピ語超解説辞典』を見てみましょう。
元の状態よりも見た目が全体的にすき通って、少しクタッと固さがとれて柔らかくなった状態になっていれば「しんなり」したと思って頂いて大丈夫です。ハヤシライスの玉ねぎは、ちょっとしんなりでも、超しんなりでもおいしいので、あなたのお好みの「しんなり」具合を探してみてください。
ああ、しんなり具合はお好みなのか。たしかに、若手の俳優でも、ベテラン俳優でもどっちもアリだわ(何がっ!?)。ってなわけで、今日はこのくらいの玉ねぎさんと寄り添いたいわ……ってくらいのタイミングで、マッシュルームと牛肉を追加しました。
ちなみに“中火”っていうのも火加減調整がスライド式のコンロだとわかりにくいですよね(実家がこのタイプ……)。これも『レシピ語超解説辞典』に載っています。「目盛りの真ん中くらい」でいいらしいですよ。
玉ねぎの厚さにバラつきがあるせいで火の通り方にムラが出ているのが少々心配ではありますが……。次いくよー。煮込むー。
あくっていつまでとるの?→そう思ったときがやめ時
次は、水を入れて煮込みます。はい、レシピはこちら。
3.水を加え、沸騰したらあくを取り、具材が柔らかくなるまで弱火〜中火で約5分煮込む
あくとりね。あれ、悩みません? 取っても取っても湧き出てくる感じ。全部取ろうとしたら、そのあいだに水分なくなっちゃうよね的な。かといって、残ってていいのかも気になる。掃除の時間にホコリが残ってたら怒られる的な恐怖心があるわけですよ。
はい、じゃあ、『レシピ語超解説辞典』見てみるよー。
肉や魚、野菜を煮ていると鍋のふちや中央に出てくる濁った泡が「あく」です。いつまでとればいいの?と思ったときがやめ時かもしれません。気になる「あく」がとれればそれでOKです。素材のうまみが出ていることもあるので、だいたいで大丈夫です。
「いつまでとればいいの?と思ったときがやめ時」ですって。今じゃん! たった今、まさに思ってましたよ。はい、やめます。スーパーボウルすくいに30秒で飽きた子どもくらいに一瞬しか取ってないけどスッパリキッパリやめます。
この後は、やわらかくなるまで弱火〜中火で5分煮込みます。“やわらかくなるまで”、“弱火”も悩ましい表現です。これもまた『レシピ語超解説辞典』に載っています。薄切り玉ねぎと牛肉なら5分も煮込めばやわらかくなってると思ってOKだそうですよ。
次が最後の工程になります。ここまであっという間だったのですが大丈夫でしょうか? 「大丈夫だ、問題ない」と言っておきましょう。初心者でも失敗せずに作れるのが「完熟トマトのハヤシライスソース」なのです。
とろみとは?→「何か少しくっついてる」と感じたときが出会いの瞬間
最後のレシピを見てみましょう。
4.いったん火を止めてルウを割り入れて溶かし、再び弱火で時々かき混ぜながらとろみがつくまで約10分煮込む。
「とろみがつくまで……」ね。これも謎ワード。何が困るって、ルウが溶けた瞬間から“とろみ”ある疑惑、ありません?うちの鍋がすごいのかな、煮込みはじめて30秒ですでにとろとろしてますよ。30秒でできあがりなんですかね。そんなことないですよね。
『レシピ語超解説辞典』さん、とろみを教えてください。
どこまでか悩みますよね。さらさらした状態から、ソースにつやが出てとろりとした感触が出る状態のことを言います。お玉や木べらでかき混ぜて、「何か少しくっついてる」と感じたときが「とろみ」との出会いの瞬間です。そこに「とろみ」がいるわけです。ハヤシライスもサラサラ派、ドロドロ派の方がいます。あなたもお好みの「とろみ」と出会えますように。
30秒で、もう出会えてると思ってたんだけど、もしかしたら、運命の人じゃなかったのかな。サラサラじゃつまんないよね。もっとドロドロした出会いを体験したいぜー、ってなもんで、レシピどおり10分煮込むことにしました。そしたら、来たよ。来ちゃったよ運命の出会い。7分過ぎたあたりで、急にへらが重くなって、30秒とは違うとろみさんが来たよ。おたまで確認すると、確かにソースのくっつきが違う! みなさん、ステキな出会いは10分前後にやってきます。ここ大事なとこだから、ドロドロしたい方はメモしとくように。
レシピにある「時々かき混ぜる」もあいまいですよね。“時々”は“週に3〜4回程度”だって習った記憶ありますもん。こちらも『レシピ語超解説辞典』が頼りになります。焦げない程度に「おいしくなーれ♪」と優しい気持ちでまぜまぜです。
そんなこんなで完成です! 適当に作ったけど、ハウス食品さんの言う通りカンタンで手軽にできちゃいました。ツヤツヤしてめっちゃおいしそー。パッケージと遜色ない(※筆者の感想です)ハヤシソースができました。思ったより時間もかからなくて20分弱で完成。ご飯が炊ける方が遅かったくらいです。さあさ、食べよう。食べよう。
テキトーに作ったのに、うまーい!
ご飯にかけて、いただきまーす。ざっくりと作っていたので味を心配してくれている読者さんもいるかもしれません。筆者も同感です。これがね、ちゃんとね、おいしいんですよ。玉ねぎ&マッシュルームの厚さのバラツキなんてまったくわからなーい。
味の傾向はというと、子どもから大人までみんな大好きな、万人愛されキャラな感じです。トマト感強めなのも個人的にうれしい点。これが自炊できたら、十・分・満・足。これは確かに「アリかも?ハヤシ!」って気持ちになります。とれびあーん。
そもそも、料理にあいまいな表現があるのは、人それぞれ好みがあり、味や仕上がりの調節ができるようにするためだそうです。つまり、好きなようにざっくり作ることで、家庭の味が育つんです。ふっふっふ。筆者も自分好みのハヤシ・ライスさんを育成するのです(脳内擬人化開始)。次は、もうちょっといぶし銀俳優並みにじっくりしんなりした玉ねぎさんで作ってみたいなって思いました。鍋から飛び出て「私を、呼び出してくれて…ありがとうございます」なんて……キャー。ハヤシさーん、ステキー(脳内妄想爆発中)。
ハウス食品が公開している『レシピ語超解説辞典』は、レシピ語に対する料理初心者の「あるある!」な気持ちに寄り添った「おたすけ解説」を多数掲載。初心者さんの悩みを吹っ飛ばしてくれるので、気軽に料理を楽しめる内容です。
そして料理初心者さんでも本当に手軽においしく作れちゃうのが「完熟トマトのハヤシライスソース」。正直、レシピ語なんて気にしなくていいくらいカンタンなので料理に苦手意識がある人にもおすすめです。「レシピ語」に戸惑う料理初心者さんの方はもちろん、お料理好きの方も楽しめるので、ぜひチェックしてみてください。
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提供:ハウス食品株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2021年5月28日