エレベーターで2人きりになれたら告白するぞ!→どんどん人が乗ってきて…… 次々とドラマが繰り広げられる漫画が秀逸(1/2 ページ)
エレベーターを舞台に起きる、さまざまな人間模様。
エレベーターの中という狭い空間を舞台に、さまざまなドラマが繰り広げられる漫画「上へ参ります」が巧みな構成で好評です。作者は漫画家の江戸川治(@edoosam)さん。
仕事にかまけすぎて1週間前に彼女にフラれた良助。彼は新しい恋のため、3日前に一目ぼれしたデパートのエレベーターガールに告白しようとしていました。「最上階の10階に着くまでに2人きりになれたら告白する」と心に決めて、1階からエレベーターに乗り込みます。
しかし彼の思惑を邪魔するように、1階から2階、2階から3階へと上がっていく中で、いろんな客がエレベーターに乗り込んできます。クラスメイトに告白したい小学生、離婚前の最後の食事に来た夫婦、誕生日の約束をすっぽかした夫と別れようとする老婦人……。
早くエレベーターガールと2人きりになりたいと思う良助ですが、気付けば自分の失恋の経験から、小学生の背中を押し、「おじいさんにもう一度チャンスを」と老婦人を説得し……と乗り合わせた人たちの後押しをしていました。
良助自身は告白のチャンスをつかめないまま、彼の目の前で、幸せになったカップルがエレベーターを降りていきます。果たして彼の恋は成就するのか――?
エレベーターが上がっていくにつれて進む物語の行方にワクワク。限られた空間、階を経るごとに乗る人が入れ替わっていくというエレベーターの特性を生かした発想が秀逸で、そこで繰り広げられる人間模様に引き込まれていきます。登場人物みんなの幸せを願いたくなる……!
読者からも「最後まで見入ってしまった」「エレベーターに乗ってる短い時間にこんなに詰まってたら宝箱みたいだなぁ」「エレベーターの中でこれだけのドラマを書けるのか。すごい」と賞賛が集まっています。
江戸川さんは現在「くらげバンチ」で『インスタントライフ』を連載中。お湯をかけると3分だけ死者をよみがえらせる能力者のもとに、さまざまな人がつかの間の復活を求めにくる作品です。
作品提供:江戸川治(@edoosam)さん
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