※以下、記事内にヘイトメッセージの文章が含まれます
健康食品メーカーのDHCが、自社サイトに掲載していた差別発言について、5月31日までにサイトから削除していたことが分かりました。当該の文章は、同社の吉田嘉明会長兼CEOが自身の名義で掲載していたもので、ネット上では「ドン引き」「おぞましいほど直球の差別」など批判の声が多くあがっていました。
問題となった文章は、同社のプレゼント企画「ヤケクソくじ」について書かれたもの。企画の意図や「ヤケクソ」という乱暴な言葉を選んだ由来などについて吉田会長兼CEOが説明する――という内容でしたが、文章の中では同社がサプリ売上でサントリーに負けているとして、サントリーや消費者への批判を展開。その中で「サントリーのCMに起用されているタレントはどういうわけかほぼ全員がコリアン系の日本人です。そのためネットではチョントリーと揶揄されているようです」「DHCは起用タレントをはじめ、すべてが純粋な日本企業です」など、在日韓国人に対するヘイト発言が多数みられ、“差別企業”として多くの批判を集める結果となりました。
当該のページは2020年の11月に公開されたもので、約半年にわたって掲載されていましたが、6月4日現在、「2021年5月末をもってヤケクソくじの配布を終了致しました」との文章に差し替わっており、問題の発言は削除されています。しかし、サイトでは削除の理由について特に触れてはおらず、差別発言についての謝罪・撤回などは今のところ確認できていません。
またこれに関連して、DHCと取引があったイオンも6月2日、「株式会社ディーエイチシーに対する当社の対応について」とのコメントを発表。問題の文章についてDHC側から、「ホームページに掲載されていた人権に関わる不適切な内容を含む文章を削除する」という旨の回答があったことを明かすとともに、「人権に関わる不適切な内容を含む文章が掲載されていたことについての非を認め、当該発言を撤回すること」「同様の行為を繰り返さないこと」を確認したとしています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- DHC会長が自社サイトにヘイトメッセージ掲載で批判 「ドン引き」「おぞましいほど直球の差別」
ハッシュタグ「#差別企業DHCの商品は買いません」もトレンドに。 - 「みんなで選ぶ短編漫画傑作集」Twitterハッシュタグが盛況 萩尾望都『半神』をはじめおすすめの名作続々
小学館の『日本短編漫画傑作集』に少女漫画が含まれず、物議を醸した件を受けてハッシュタグが発生。 - 「お兄ちゃんはそのキモい人の家族だよ」 家族と性的マイノリティの漫画に胸がぎゅっとなる
「自分と違う」「マジョリティじゃない」から否定していいわけじゃない。 - 海外で受けた人種差別 叔母の毅然とした態度を描いた実録漫画が考えさせられる
差別の根本にあるものとは。 - 「ダーウィンの進化論」自民党の漫画は誤用 日本人間行動進化学会が声明
政治的意見の主張ではなく、あくまで誤用を正すための表明です。