ツーリング中にふと出会い、バイクで日本一周の旅に出ることを決めた「ある出来事」を描いた漫画に、ライダーや旅人が全方位共感。「これがあるから(この趣味)やめらんない……」と話題になっています。作者はKOBA@カウルマン(@Koba_Cowlman)さん。
KOBAさんは2019年にスズキ・アクロスで日本一周のバイク旅を敢行し、達成。漫画はその挑戦を決断するに至った「先輩」との出会い、そしてバイク乗り同士のつながりを描いた物語です。
4泊5日の東北一周ツーリングに出たKOBAさん。道中順調でしたが、最終日の前日にトラブルが発生。雨の中、道の駅で途方に暮れてしまいます。
そこで出会ったのが「とある旅人」。日本一周をしてきたという先輩ライダーでした。同じバイク乗り同士、先輩はいろいろな経験談を話してくれました。
「(ちょっとのトラブルがあったとしても)五体満足で帰れれば、どんな旅も大成功だよ」
先輩は何度も繰り返しそう言っていましたが、自身はまさにトラブルの最中。「はぁ、そんなもんですかぁ」。この日、先輩の含蓄のある言葉もあまり理解できませんでした。
朝まで話をしていったん別れますが、「あれぇ?」と休憩先で再び遭遇。これも何かの縁ということでご飯をおごってもらえることになります。でも、KOBAさんはなぜそんなに良くしてくれるのかが分かりません。
「初対面の僕に、なんで飯までおごってくれるんですか?」
先輩はあたり前のように答えます。
「俺たちもそうしてもらってきたからさ」
「もし君がこれを恩に感じるなら、若いライダーや旅人にこうしてやってくれ。俺たちはそうしてずっとやってきたんだ」
……じーん。ウンウン(泣)。
ライダー同士、旅人同士の世界にある、とても太い何かを長らくつないできたちょっとした心情。ネットでも「いい話や……」「くっそ渋い」「旅先での交流は一期一会で素敵ですね」「あの時の若者はどうしてるかな」「誰かに手を差し伸べられる旅人になりたい」などの声が寄せられ、ベテランも若者も、バイク趣味、旅趣味はこれがあるからやめられないという人が続出しました。
KOBAさんはこの先輩との出会いが引き金になり日本一周の旅へ。日本一周の長い旅を経て、先輩の言葉「五体満足で終われば、どんな旅も大成功」「ライダー同士のつながり」を理解できるようになったそうです。
漫画の終わりに書かれた「つづけ」もまじアツい。
(大泉勝彦)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「分かる」「これ世界一幸せ」 バイクデビューして初めての冬ソロ温泉ラーツー漫画が「んぎもぢいいぃぃ〜!」ライダーが全方位共感
冬ツーライダーはこうして極楽へ行けるのです。 - ほんと嫌い バイク乗りなら2000%共感できちゃう「信号あるある」を描いた漫画が話題に
信号機に無視されるのはつらい。 - 納得できるけど納得できない! 渋滞時の心境を描いた漫画に「分かりすぎる」の声
渋滞してるのに右車線ががら空き、思わず移りたくなりますが……。 - 山奥に停まっていた古いクルマを覗いてみたら…… 意味が分かると後から「ひっ!!」となる漫画が怖い
誰かに気付いてほしかったのかな? - 「謎の無線」「知らないおっさん」「死角の老婆」 トラックドライバーたちの「リアル怪談」漫画に背筋がゾッ
山中でのホラー体験からあわや大惨事になりかけた話まで、いろんな話が詰まってます。