東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員は7月22日、開閉会式の演出チームから小林賢太郎氏を解任したと発表しました。
小林氏が過去に書いたコントのせりふに、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)をやゆする表現があったとして、Twitterで動画が拡散されていました。
問題となったのは、1998年に発売されたビデオソフトに収録されているコント。倫理観に欠けるキャラクターを表現する手段として「ユダヤ人大量虐殺ごっこ」というせりふが使われており、ユダヤ人権団体のサイモン・ウィーゼンタール・センターから「いかにクリエイティブであっても、どんな人もナチスの虐殺の被害者をからかう権利はない」と批判される事態に発展しました。
組織委は「小林賢太郎氏が、自身の公演で、過去に、歴史上の痛ましい事実を揶揄する台詞を使用していたことが分かりました」として、小林氏の解任を発表。
小林氏は「確かにご指摘のとおり、1998年に発売された若手芸人を紹介するビデオソフトの中で、私が書いたコントのセリフに、極めて不謹慎な表現が含まれていました」「思うように人を笑わせられなくて、浅はかに人の気を引こうとしていた頃だと思います」「当時の自分の愚かな言葉選びが間違いだったということを理解し、反省しています」とコメントしています。
小林賢太郎氏コメント全文
小林賢太郎と申します。私は元コメディアンで、引退後の今はエンターテインメントに裏方として携わっています。
かつて私が書いたコントのセリフの中に、不適切な表現があったというご指摘をいただきました。
確かにご指摘のとおり、1998年に発売された若手芸人を紹介するビデオソフトの中で、私が書いたコントのセリフに、極めて不謹慎な表現が含まれていました。
ご指摘を受け、当時のことを思い返しました。思うように人を笑わせられなくて、浅はかに人の気を引こうとしていた頃だと思います。その後、自分でも良くないと思い、考えを改め、人を傷つけない笑いを目指すようになっていきました。
人を楽しませる仕事の自分が、人に不快な思いをさせることは、あってはならないことです。当時の自分の愚かな言葉選びが間違いだったということを理解し、反省しています。
不快に思われた方々に、お詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした。先ほど、組織委員会から、ショーディレクター解任のご連絡をいただきました。ここまで、この式典に関わらせていただけたことに感謝いたします。
小林賢太郎
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