芸能界入りたった1年で「リュウソウジャー」主役の一ノ瀬颯 ヒーローが抱え続けた“コンプレックス”(2/4 ページ)
大河、月9への出演と怒涛のスピードで芸能界を突き進む一ノ瀬さん。
「勉強これだけしてきたのに」「その結果がこれか」大学入学前に訪れた人生終了のお知らせ
中学高校は部活のバスケットボールと勉強だけをしてきたという一ノ瀬さん。バスケットボールでプロになるという夢は抱かず、「自分には勉強しかない」との思いから、大学受験を志します。しかし、高校を卒業し、1年浪人した後の大学受験では、第一志望の合否結果を待つ間に合格していた大学の入金手続きの期日が過ぎてしまい、専門学校へ行くことに。
「大学の試験に受かったのに入学手続きの途中でミスして行けなくなったときは、将来が怖くなりました。手続きの紙を開いて、入金期日が過ぎている事実を知ったときは、人って固まるんだって思いながら固まりました。『大したことないじゃん』と思う人もいるかもしれないですが、中学高校6年間ずっと勉強と部活しかしてこなかった自分としては、受験にかけていたので、その結果がこれか。人生終わったと思いました」
「その手続きミスは人生で一番後悔しています。それがあったからスカウトしてもらえて今があるとは思いますが、それはそれ、これはこれ。それまでの自分がずっと積み上げてきたものを台無しにしてしまう手続きの恐ろしさ。スケジュールはきちんと管理するようにしようと教訓になりました」
「その時に母が貸してくれた『小さいことにくよくよするな! しょせん、すべては小さなこと』という本は、大学へ行きそびれて人生終わったと思っていた当時の自分にとって心の支えになりました。しょせん全ては小さいことであるという内容の本なのですが、何に対してもそうなのかなと」
専門学校へ進んだ後、再度大学を受験し、遠回りをしながらも志望大学に合格。その入学式でスカウトされ、現在は仕事と勉学を両立していますが、勉強への並々ならぬコンプレックスは拭いきれないといいます。
「今まで何回か受験はしましたが、やっぱり本番になるとうまくいかない。勉強に対してはすごくコンプレックスがあります」
「今となっては笑い話ですけどね。それがあったからスカウトしてもらえましたし、いろいろ奇跡が重なりましたね」
勉強に対してのコンプレックスを拭いきれなかった10代。それでも、その経験が現在の一ノ瀬さんを支えます。
「勉強と部活は、10代のうちにやってきてよかったと思います。逆にそれだけしかやっていなかったので、もうちょっといろんなことをやりたかったなという気持ちもあります。ただ、人生でこれだけ勉強することはなかなかないですし、勉強すること自体、自分が頑張れる証明にはなりました。僕の場合、いい結果ではなかったのですが、何もせず、毎日ダラダラと過ごしていたとしたら自分がどこまで頑張れるか分からないと思うんです。ここまでやった、ここまでできるという自分を信じられるという意味で勉強はすごくやってよかったです」
「それに芸能界に入るとたくさんの人の目に触れるので、僕の受験の話とか、同じような立場にいる人が仮にいたとしても『こういう人がいるんだ』『こういう人もいるなら自分は大したことない』と思ってもらえたらいいですね。自分の経験を発信して、誰かを勇気づけられたらうれしいです」
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