「家で子どもが待っている」 家路を急ぐ母が見知らぬ男に出会って“子の愛情”を知る漫画に「涙があふれた」「心に響いた」(1/2 ページ)
どれだけ時が流れても、親にとっては子どもは子どもなのかも。
家族と過ごした大切な時間は、お互いの思い出としていつまでも残るもの……。そんな愛あふれる関係性を「帰り道の何気ないシチュエーション」から描き出した漫画がTwitterで大きな反響を呼んでいます。
住宅街をぼんやりと歩く女性。ふと、息子のジュンと、娘のリエ2人が家で待っていることを思い出しました。家路を急ぐ女性の腕を突然、「ちょっと待って」と見知らぬ男性がつかみます。「どなたですか」とたずねると、男性はジュンの担任だと名乗りました。
家庭でのジュンの様子を聞きたいからと、家まで一緒に歩くことに。女性はジュンが反抗期で手を焼いていると明かし、学校で問題を起こしていないかと聞きます。すると、学校でのジュンは真面目らしく、よく母親の自慢話もしているというではありませんか。
男性によれば、ジュンは学校で母親が「毎日何か一つは褒めてくれる」と誇らしげ。ケンカをした日でも必ず良いところを伝えていた女性は、ジュンが気づいてくれていたことを喜びます。「本当にお母様が自慢で大好きなんですね」という言葉には、笑みをこぼしました。
話しているうちに、いつの間にか家の前に。女性はそこに誰かがいることに気付きました。知らない女性は抱きつき言います。――「お母さん、無事でよかった」。家の前にいたのは、成人した娘、リエだったのです。そしてその隣には、いつの間にか大人になったジュンの姿も。
2人は寝巻きのまま家を出た母親を街中探し回っていたようで、ジュンは大人になった自分が分からなくなっていた母親に対し、機転を利かせ担任教師を演じていたのです。女性は2人と家路につきながら、2人が子どものころ、仕事から帰る自分を家の前で待ってくれていたことを懐かしく思い出すのでした。
認知症による記憶のゆらぎを通し、深い家族愛を描いたこの漫画に、読者からは「涙があふれた」「心に響いた」など感動の声が多数寄せられました。また、「亡くなった祖母を思い出した」「(両親が)元気なうちに、沢山ありがとうを伝えたい」「あとで子供たちをギュウッとしよう」など、家族を見送った人から子育て中の人まで、幅広い人の心を揺さぶっているようです。
漫画の作者は、夫、息子、娘の4人家族のちひろ(@chitti_design)さん。育児や出産、学生時代のエピソードなど幅広い題材の漫画を、Twitterやブログ「ちひろのスキブログ」に投稿しています。
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