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「日本での認知度はほぼゼロ」「虐待経験がある保護犬が付けることも」 黄色いリボンは“そっとしておいて”のサイン――イエロードッグプロジェクトの現実と未来を聞いた(2/2 ページ)

ひとりひとりが少しずつの思いやりとやさしさを。

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――日本でのイエローリボン・イエロードッグプロジェクトの浸透度はいかがでしょうか。

 ほぼゼロに近いです。先述の友人が語るように、リボンがオシャレの一環だと捉えられてしまうこともあります。それでもリボンを付けていることに気が付いてもらえれば、なぜ付けているのかを説明することができるので、一概に悪いことではないとも思っています。

 現在、缶バッジのほかにポップや名刺カードを作っています。名刺カードは周知度アップのため動物病院の待合室等に置かせていただいています。イエローリボンドッグの飼い主さんが声をかけられた際に渡して説明しやすくすることを目指したものなので、実際にお散歩中に利用していただきたく思っています。

 同プロジェクトの活動資金は、はじめはスタッフの持ち出しでしたが、コラボグッズや寄贈いただいた品物の物販売上、缶バッジ販売に少しだけ上乗せした利益金等で、赤字が解消するところまで来ました。それでも豊富な資金があるわけではないため、ポップはYellow Ribbon Dogのリンクツリーからご自分でダウンロード(無償)していただくほか、ラミネートしたポップと名刺カードはBASE SHOPにてほぼ実費でお分けしたりしています。

 例外として、迷子犬の掲示板と併せてご協力くださる方には無償でお送りしているほか、同じくご協力いただいている施設(動物病院・ペットサロン・ドッグカフェ等)にはご利用者に手に取っていただけるよう置かせていただいております。

 今後、余剰金が生まれた場合は、保護犬関係のボランティアの方への缶バッジの寄付に使用する予定です。

――今後の展望をお聞かせください。

 将来的には、リボンだけで意味を理解してもらえるようになってほしいですね。一般の方にも知っていただけないとイエロードッグたちは「そっとしておいて」もらえないため、マタニティマークやヘルプマークと同程度認知されることを目指していきたいです。 

 今後はメディアでの紹介ももちろんですが、ペットサロンや動物病院の他、ペットグッズメーカーや銀行、コンビニなどの施設に協力要請してポップなどを置かせてもらったり、小学校・幼稚園での指導に取り入れてもらったりと、多くの人に知ってもらえる活動をしていきたいと考えています。

 また、一般家庭のワンコだけではなく、保護犬の社会化トレーニングに携わるボランティアの方々にもイエローリボンや缶バッジを活用していただきたいと思っています。元保護犬の中には、成長過程で他の犬たちと触れ合うことなく成犬になる子もいます。そのため外界からの刺激に過剰に反応してしまい、トレーニングが必要になることがあるんです。今後イエローリボンの周知度がアップすれば、リボンをつけることで外界からの刺激を極力減らし、トレーニングが順調に進むのではないかと考えています。そしてひいては「保護犬を家族に迎える」という選択肢がより世間に広まるとうれしく思います。

(了)

 黄色いリボンをつけていないワンコでも、飼い主さんの許可なく急に近づいたり、触ったりして驚かせてしまうことは控えるよう配慮すべきことです。そして、リボンをつけた「イエローリボンドッグ」はその配慮にプラスアルファの気配りが必要な子たち。その事実が幅広く世間に認知されることが、ワンコたちの幸せな未来につながるのではないでしょうか。

Yellow Ribbon Dogのチャリティーグッズ

画像提供:ネコロス(@youyakuya)さん

取材協力:Yellow Ribbon Dog

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イエローリボンドッグを応援するチャリティショップ:(@shop_yellow_ribbon_dog)

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