ゾンビ化する世界になった後に、思わぬ人からの好意に気付く創作漫画「自分を襲わないゾンビと生きてく話」が、切なくもほのかに温かい余韻の残る読後感です。
バイト先にいるかわいい女の子となかなか話せない主人公・佐藤。逆になんとなく怖そうな同僚に話しかけられるなど、「人生ままならないな…」と思う日々を送ったりしていました。
あるとき、彼女と好きなゾンビ映画の話で会話が弾みます。もし世界がゾンビ化したら、映画の主人公のようにゾンビになったヒロインを守ると話す佐藤でしたが……。
……が、しかし、人類のゾンビ化が現実になったとき、そううまくはいきませんでした。佐藤は身近な人に襲われると、「思ったより自分の命が惜しい」と生き残るのに精いっぱい。ゾンビ化した彼女のこともあっさり返り討ちにしつつ、サバイバル生活に順応していきます。
そんな折、佐藤のことをなぜか“襲ってこないゾンビ”が現れます。そのゾンビは、佐藤がバイト先で「怖い…」と感じていた名前も思い出せない人。
覚えているのは「チャッピー」という名前のペットを飼っているらしいことだけだったので、佐藤は彼を「チャッピーさん」と仮で呼び、一緒に行動することに。なぜ行く先について来るのか、襲ってこないのか、いろいろと不思議ですが……?
そして道中、ゾンビの情報を知る人から、「生前知り合いだった場合、攻撃性が相手への感情に依るらしい」「好意的な相手には攻撃しない場合もある」という話を聞きます。
チャッピーさんと親しかった記憶はなく、最初は首をひねる佐藤でしたが、彼の家にたどり着き、知らない一面を知ったとき、もう分からなくなってしまった彼という人間について思いをはせるのでした……。
作者は、m1324(第十三/@1324man_hon)さん。本作はTwitterとpixivで公開したものです。他にもさまざまなジャンルの創作漫画を投稿しており、かわいい絵柄と魅力的な世界観・キャラクターで人気を集めています。
今回の「自分を襲わないゾンビと生きてく話」のラストでは、チャッピーさんの大切な家族が見つかり、タイトル通りの展開に。ゾンビのことや、この世界のこと、そして2人の続きを想像するのが楽しい作品となっています。
作品提供:m1324(@1324man_hon)さん
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ゾンビ化してもプロ意識は死なない 世界の終末にオムライスを出し続けるメイドカフェの漫画がかわいい
ゾンビになっても萌え萌えキュン。 - 人間を食ったらオレは…… 「意識を残したままゾンビになった男」の漫画 彼だけがそうなった理由とは?
生前の記憶から特殊な行動を取る、いわば「奇行種」は複数いるようです。 - 依頼内容は「自分を殺してほしい」 さえないおっさんの依頼を受ける銭ゲバなゾンビバスターズ漫画がかっこいい
ゾンビも憎いが、タチの悪い人間はもっと許せない。 - 「ゾンビに噛まれたい女の子」VS「ペロペロしかできない幼ゾンビ」 滅びゆく世界で出会った2人の少女の漫画にほのぼの
ゾンビに癒やされる日が来るとは……。