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「まだ会って3回目なのに」「もっと会ってますよ」―― 最後まで読んだ後でもう一度読むと意味が分かる、夫婦の純愛漫画が胸を打つ(1/4 ページ)

「私、見つけるのが得意なんです」。

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 時間という概念は非常に難しいもの。それに関する興味深い内容でも理解するのが非常に難しく、例えば「高い所にいると、地上よりほんの少しだけ時間が早く進む」と言われても、その理由を説明できる方はほとんどいないでしょう。

 今回ご紹介する作品には、登場人物の過ごした時間が目まぐるしく変わり、それでも一筋の物語として紡がれている……ある夫婦のステキな人生の物語が描かれています。漫画の作者はにしもてぃ(@Nishimotta)さんです。

この華廻れ 漫画

 カフェで待ち合わせをしている男性のところに、どこから飛んできたのかタンポポの綿毛が舞い降ります。男性はそれをもう一度風に乗せ「行ってらっしゃい」と送り出したのでした。

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 それからまもなく、待ち合わせていた女性がやってきます。よく自分を見つけたものだ、と感心する男性に対し、女性は「私、見つけるのが得意なんです」と返します。

 男性は忘れっぽいのかとぼけているのか「あなたといるとなぜか心地がいい、まだ会って3回目なのに」と言い、女性は少しにやけながら「もっと会ってますよ」と訂正するのでした。

 そして場面は変わり、すっかり年老いたふたりの姿が現れます。男性はあのときのように「まだ会って3回目なのに」と語り、女性はそれをあのときのように訂正するのです。

この華廻れ 漫画
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 場面は何度も切り変わります。タンポポをきっかけとしたふたりの馴れ初め、結婚した後にタンポポがたくさん咲く丘へ行った時のこと、男性が語った時間の概念の想像、そこでお互いに愛を確認しあったこと……。

 やがて場面は、年老いたふたりのいる病室へと移ります。そこにはベッドに横たわる男性と、彼の手をしっかりと握りしめる女性の姿がありました。男性はきっと何度も繰り返し話しているだろう「まだ会って3回目なのに」と話題を出し、女性は同じように「もっと会ってますよ」と訂正します。ですがこの日……男性は何かを悟ったかのように「ある言葉」を口にするのです……。

 作者のにしもてぃさんいわく、「この作品は、2回読んだら分かる話にしている」とのこと。実際に2回読み直すと感動もひとしおですので、最後まで読み進めた後、もう一度最初から読み直すことをお勧めします。

作品提供:にしもてぃ(@Nishimotta)さん

記事:たけしな竜美(@t23_tksn


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