自粛から明るい話題へ、DMVデビューで大団円! 「2021年の鉄道ニュース・乗り鉄話題」10選:月刊乗り鉄話題(2021年12月版)(3/5 ページ)
乗り鉄にとって、2021年も感染症の流行で自粛を強いられる年でした。それでも明るい話題、楽しいことがいくつもありました。日本の鉄道完乗率100%の筆者が振り返ります。
【4】ゲームと鉄道のコラボ活発に
SITに関連して「鉄道とゲームのコラボ」も活発でした。「電車でGO!!」や「鉄道にっぽん! 路線たび」「A列車で行こう」「Railroad Empire」のような鉄道を題材としたゲームはたくさんあります。2021年は、ゲームとタイアップした鉄道も目立ちました。
2021年2月に開催された「流氷物語号×オホーツクに消ゆ」(関連記事)は、30年前の大ヒットミステリーアドベンチャーゲーム『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』のロケ地にちなんだコラボ企画でした。2度目の緊急事態宣言下で集客が少ない中で、コラボ目的の来訪者が列車の運行を応援しました。「涙入りニポポ人形」などグッズの売れ行きも好調だったようです。ファンミーティングツアーも盛況でした。
このコラボは2022年2月にも「女満別空港・網走発着 バスツアー 北海道連鎖殺人「オホーツクに消ゆ聖地めぐり ファンミーティングツアー 2日間・3日間 ハートフルツアー」として開催が決定。ファンミーティングツアーも実施されます。前回参加できなかった皆さんはぜひ。
釧網本線では位置ゲームアプリ「テクテクライフ」とのコラボも実施中です(関連記事)。テクテクライフ×鉄道コラボは他にも、天竜浜名湖鉄道、遠州鉄道との「テクテク浜松巡り」を2021年1月31日まで開催しています。鉄道と位置ゲームのコラボといえば「駅メモ! ステーションメモリーズ!」も人気がありますね。
鉄道会社のゲーム企画として「リアルアドベンチャーゲーム」も目立ちました。謎解きキット(パンフレット)を購入し、駅や列車内のヒントを見つけて回答します。チェックポイントを全て巡り、正解すると記念品をもらえる、エンディングを見られるという形式が多いようです。
スタンプラリーを進化させた形でしようか。外で遊べるため、密を避けたイベントであることも人気でした。
【5】災害復旧も着々と進む
被災路線の復旧もうれしいニュースでした。JR九州は2021年2月13日に久大本線の由布院〜庄内駅間、3月1日に同路線の豊後森〜由布院間の運転を再開しました。どちらも2020年に発生した令和2年7月豪雨で被災して運休していました。その後、2021年8月の豪雨で被災し再び運休しましたが、9月17日に全線再開しています。
3月27日はJR東日本の水郡線袋田駅〜常陸大子駅間が復旧しました。2019年の令和元年東日本台風(19)で被災した路線です。
上田電鉄別所線も「令和元年東日本台風(19号)」の影響で千曲川橋りょうが壊れました。赤字の上田電鉄は自力で復旧費用を工面できません。そこで上田市が「鉄橋を市有化し、市が復旧させる」と英断し、約1年半かけて復旧工事が完成しました。全線運行再開は3月28日でした。6月の開業100周年イベントに間に合いました。
9月18日に叡山電鉄鞍馬線の市原駅〜鞍馬駅間が復旧しました。令和2年7月豪雨で被災していました。紅葉の景色で人気のある路線だけに、紅葉シーズン前に復旧してよかったですね。
11月15日にJR東海の飯田線、伊那新町駅〜辰野駅間が復旧しました。2021年8月の豪雨で被災した路線です。
11月28日にくま川鉄道湯前線の肥後西村駅〜湯前駅間が復旧しました。令和2年7月豪雨で全線が浸水。球磨川にかかる鉄橋が破損しました。このうち、鉄橋がある区間以外で復旧。通学用として重要な区間でした。人吉温泉駅〜肥後西村駅間の復旧も待たれます。
12月11日、JR九州の日南線、青島駅〜志布志駅間が復旧しました。令和3年台風14号で土砂流入被害を受け不通でした。
被災して不通になった区間では、沿線地域も被災しています。鉄道復旧は地域復興のシンボルでもあります。復旧したら乗り鉄しに出掛けて、食べて、泊まって、地域を応援しましょう。
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