ある男性が、料理のレシピらしきノートを読んでいるシーンから始まるこちらの動画。やさしくもせつない楽曲のフレーズも印象的で、最後まで観ると胸がじんわり温かくなるストーリーになっています。
次のシーンでは、男性が自分の娘に料理を教わっています。「意外と簡単そうだな」「でも、ひとりでできるかは……」。不安そうにつぶやく男性を、娘は笑顔ではげまします。
男性の娘は、来週この家を出ていく予定になっていました。妻は先立っており、娘も家を出ていくことで、男性はこの家にひとりで暮らしていかなければなりません。そんな父を心配して、娘は家を出るまでの日々、父と一緒にキッチンに立って料理の作り方を教えていました。
家を出る日、娘は父にあるものを手渡します。「これ、今まで教えたレシピが書いてあるから」――そう言って、男性の娘は育ったわが家を去っていきました。
ノートを開いた男性は「懐かしい文字だなあ」とつぶやきます。そのノートは、男性の妻が手書きで書き遺していた料理のレシピでした。20年前、妻とまだ小さかった娘が一緒にキッチンに立ち、ロールキャベツを作っていた光景がよみがえります。
「わたし……こんな風に子どもと一緒に料理するの、夢だった。あなたはどう?」
幸せを噛み締めるようにゆっくりと、そう話していた妻のことを思い出した男性。娘に作り方を教わったロールキャベツを、今度はひとりで作ってみます。
レシピノートには火力や煮込み時間まで、料理の手順が細かく書き込まれていました。男性の妻はもうそこにはいませんが、ていねいに書き残したレシピを通じて、いまも家族に寄り添ってくれているかのようです。
時はそこからさらに流れ、男性の娘には子どもが産まれました。この日は、夫と子どもを連れて里帰りにやってきたようです。
「わが家の味、母さん秘伝のロールキャベツだ」。それを聞いた男性の娘は、驚きとうれしさが混じったような表情で顔を上げました。
小さい頃、母と一緒に作ったロールキャベツ。家を出る前、父に作り方を教えたロールキャベツ。今度は祖父となった父が、娘家族のために腕をふるって作ってくれたのです。
ひと口食べて、会心の出来! とばかりに男性はほほえみます。男性のそんな表情を見て、娘は少し泣きそうになりながらも笑顔を見せるのでした。
母から娘へ、娘から父へ、そして……時を超えてつながっていく家族の絆を感じるこちらの動画は、パナソニックの公式ホームページで2月28日から公開されています。
動画内で流れているのは、シンガーソングライターの川崎鷹也さんがこの動画のために書き下ろした楽曲『愛の灯』。ストーリーの展開に合わせて「あなたの元を巣立っていく」「あなたなら何も心配はしていないよ」というフレーズが聴こえてくると、胸がきゅっと締め付けられるような切ない気持ちにさせられます。
キッチンを“料理をする”場所としてだけではなく、“コミュニケーションが生まれる”場所として描いているこちらの動画。料理が得意な人もそうでない人も、観ると心が温かくなりそうです。
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アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2022年3月7日