昔ながらのコインランドリーを再現した昭和レトロジオラマが高い完成度で、見ているだけで懐かしい空気に浸れそうです。
アーティストの芳賀雅之(masayuki_haga)さんがInstagramで公開しているコインランドリーのジオラマ。昭和の風景にありそうな、古い型式の洗濯機が並ぶコインランドリーを再現しています。壁や床は経年劣化でくすんだ感じを表現し、ゴミ箱、洗剤などの小物もたくさんの人が使い込んだ味わい深さが伝わってきそうです。
少し引いた視点の写真では、乾燥機や待ち時間に利用できるテーブルも見えます。最近では見かける機会が少なくなったたばこの吸い殻入れが置いてあり、昭和ならではの風景を楽しめます。
編集部では作者の芳賀さんに制作過程やミニチュア制作を始めたきっかけについて聞きました。
――コインランドリー、魚屋など、1つの作品を作るのにかかる時間はどれぐらいでしょうか
芳賀さん 私の場合すべての小物も手作りで作ってます。コインランドリーはもうすぐ完成予定で、1日あたり最低で2時間、長くて4時間制作して半年ほどかかりました。魚屋は丸1年かかってます。八百屋も1年かけて制作しました。
――昭和の日本の風景をミニチュアにしてみようと思ったきっかけがあれば教えてください
芳賀さん ミニチュアを作り始めたころはヨーロッパの建物を制作していました。日本の建物を作るきっかけになったのは父が50年近く経営していた八百屋を閉店することになり、私が幼いころ、一番店が元気だったころを作品に残そうと思い作ったのがきっかけです。Instagramにある八百屋のミニチュアは実家がモデルです。その後、魚屋、次にコインランドリーの順で制作しました。
――海外の街並みを題材にした作品も手掛けていますが、昭和日本の作品を作る際と心掛けていることに違いはありますか?
芳賀さん 海外の街並みと日本の建物は全く雰囲気が違うので、ヨーロッパの建物を制作する際に得たスキルはほとんど役に立ちませんでした。ヨーロッパの古い町並みはもともと豪華な造りだった建物が年月を経て朽ち果てたことでより良い雰囲気になっているように思います。
最低2時間を半年続けて完成したというコインランドリー。まるで昭和に実在していた建物をそのまま縮小したかのようなリアルさがあります。また、実家をモデルにした八百屋、コインランドリーの前に手がけた魚屋も、店の奥から店主が出てきそうなほど。見れば見るほど、高い完成度に驚かされそます。
画像提供:芳賀雅之(masayuki_haga)さん
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