文筆家のにゃるらと漫画家のカエルDX。2人のオタクによる対談「だらだらオタク話DX」のコーナーです。今回は7月28日発売の最新ゲーム「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」とのタイアップ特別編。「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」などの人気作でおなじみ“科学アドベンチャーシリーズ”の最新作をオタクたちが遊んでみました。
にゃるら プロフィール
沖縄出身のオタク。各所で文章を書く。ねとらぼでの連載名は「インターネットを守る翼竜」。はじめてのゲーム「NEEDY GIRL OVERDOSE」が現在大ヒット中。
カエルDX プロフィール
関西出身のオタク。自身をカエルのキャラクター「カエルDX」に投影した漫画ブログ「カエルDXのオタ活日記」が人気。商業漫画家としての代表作に『観音寺睡蓮の苦悩』がある。
にゃるら:今回も……企業案件です!
カエルDX:案件大好き!
にゃるら:そろそろ「案件ばっかりやるな」って叩かれそうですね。
カエルDX:怖……。
にゃるら:でも今回は最新ゲームの「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」を遊ばせてもらえるらしいですよ。
カエルDX:“科学アドベンチャーシリーズ”の新作ですよね。シュタゲ大好き!
たろちん(ねとらぼ編集):今作の舞台が「2037年の中野」なんですよ。2人とも今は中野に住んでるから適任かなって。
にゃるら:正直シュタゲも中野も大好きなのでめちゃめちゃ興味ありますね。
カエルDX:シュタゲのアニメシリーズは青春……。
たろちん:2人ともやっぱりシュタゲはハマったんだ。
カエルDX:全部好きですが、漏れの推しはあえて続編の「シュタインズ・ゲート ゼロ」です。バッドエンドの先が描かれるのが画期的だなって。
にゃるら:当時はループものとかパラレルな世界線を描いたアニメの全盛期でしたよね。10代だった僕らの世代だとオタクの入り口がシュタゲだったっていう人も多そう。
カエルDX:にゃるら氏はシュタゲのゲーム版もやってるんだよね?
にゃるら:そもそもシュタゲがやりたくて箱(Xbox 360)を買いましたからね。友達には「バーチャロンやりたいから」って嘘ついたんですけど。
全員:(笑)
にゃるら:もともと「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」(※)っていうゲームとか『紫色のクオリア』っていうラノベとかループものの作品がすごく好きだったんですよ。久しぶりにループものの大作が出るっていうことでシュタゲは楽しみにしてて、実際めちゃめちゃ面白かったんで最高でしたね。
※「この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO」……1992年12月にPC版が発売された伝説的なアドベンチャーゲーム。同作のリメイク版(PS4、Switch)は「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」と同じMAGES.から発売されている。
カエルDX:急に早口でしゃべるやん。
たろちん:2人は中野の前は秋葉原近辺に住んでたけど、シュタゲの舞台も秋葉原なんだよね。
カエルDX:初めて上京してアキバに行ったときは「シュタゲだ……!」って感動しましたね。
にゃるら:僕もそう。作中で人工衛星が墜落してきたラジオ会館が改装されちゃってて見れなかったのが残念でした。
たろちん:シュタゲで秋葉原を知って見に来るっていうのが世代だねえ……。
にゃるら:でもその当時から秋葉原の店員さんとかには「今は中野ブロードウェイのほうが“ヤバイ”ぜ」って話を聞いてたんですよ。
カエルDX:はえ〜。確かに秋葉原って観光客も増えてどんどんきれいになっていきましたもんね。
にゃるら:昔ほどのカオスさはなくなっちゃいましたよね。そんな理由で中野に引っ越してきたのもあります。
たろちん:ではそんな“ヤバイ”中野が舞台のゲーム「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」の体験版を実際にプレイしてもらいましょう。
「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」をやってみよう
にゃるら:ゲームスタートっと……あれ、初めて遊ぶのに「NEW GAME」がないですね。
カエルDX:1個だけセーブデータがありますけど、あやしげですね。
にゃるら:ともかくこのデータをロードしてみましょう。
にゃるら:主人公らしき人たちがいきなり軍に追われてますね。
カエルDX:「甲州街道」とか道の名前がいっぱい出てくる。これは東京に住んでないとわかんないだろうなあ……(ニチャア)。
にゃるら:上京イキリオタク……。
にゃるら:プロローグも雰囲気がありますね。
カエルDX:なんか「Cicada3301(※)」っぽい画像が出ましたね。
※Cicada3301……2012年からネットの匿名掲示板に投稿された謎の暗号。セミの画像が有名。世界中のハッカーやプログラマーが解読を試みたが完全解読には至らず、その目的や真相はいまだ謎のまま。
たろちん:よく気付いたね。このゲーム、主人公がハッカーなんだけどストーリーにはCicada3301も絡んでくるらしいよ。
にゃるら:へー、シュタゲのジョン・タイター(※)みたいな感じなんだ。わくわくしますね。
※ジョン・タイター……2000年頃からアメリカのネット掲示板に書き込みを行った「2036年から来た未来人」と称する人物。「STEINS;GATE」でも重要な位置付けの人物として扱われた。
カエルDX:ちょ、ここ中野南口のルノアールだ(笑)。
にゃるら:中野の打ち合わせといったらルノアールだろ、常識的に考えて……。
カエルDX:知ってる場所が出てくるとテンションあがりますね。
にゃるら:中野がすごいことになっちゃってる。
カエルDX:秋葉原もメイド喫茶系のお店がどんどん増えていったけど、中野も未来はこうなるんですかね。
にゃるら:あ、しかもこれ未来のAR技術で視界に映してる美少女なんですね。現実は……。
カエルDX:えぇ……。
にゃるら:今度は中野サンプラザが出てきました。
カエルDX:めちゃめちゃ中野出るやん。
たろちん:そもそも2人はなんで中野に住み始めたの?
にゃるら:秋葉原もそうなんですけど、オタクなのでオタクのものが近くにあると安心するんですよ。
カエルDX:わかる。飯食ったあとなんとなくブロードウェイをぶらっとして帰るのがお決まりのコース。
にゃるら:秋葉原は最新のグッズが多いけど中野は元々中古のものばかりでレトロサブカルの街なんですよね。こち亀で読んだんですけど。
カエルDX:こち亀であらゆる知識を学んだ男。
にゃるら:近くには高円寺とかがあるからクリエイターも多いし、今オタクが住むなら中野のほうが刺激的で楽しいと思います。
カエルDX:病院や役所も集中してて普通に住みやすいんですよね。家賃も秋葉原ほど高くないし。
にゃるら:ここ、立ち絵を工夫して飽きさせないようにしてるのがいいですね……。
カエルDX:ゲーム制作者の目線で見てて草。
にゃるら:少女を追ってきた軍らしき部隊との追いかけっこが始まりましたね。
カエルDX:このバイク、キーボードで操作してるの!?
たろちん:自動操縦と遠隔操縦を切り替えたり加速や機動性の設定を変えたりしてるらしい。しかも軍にバイクをハッキングされないように手動でIPアドレスを毎秒変えながら。
にゃるら:かっけえ……。
カエルDX:主人公が天才ハッカーすぎるだろ……。
にゃるら:あれ、でも謎の少女が捕まって連れていかれちゃいましたね。
カエルDX:バッドエンド? ここまで何の選択肢もでなかったですよね。
たろちん:実はこのゲーム、選択肢がないんです。でもストーリー分岐はあります。
にゃるら:と言うと……?
たろちん:そこでこのゲーム特有のゲームシステム「セーブ&ロード」によるシナリオ分岐を使います。
カエルDX:勝手にロード画面が出た!?
にゃるら:主人公のポロンがロード画面を開いたってことですか?
たろちん:そう、このゲームではプレイヤーだけじゃなく主人公もセーブやロードをするんです。このシーンで初めてポロンが「セーブ&ロード」に気が付くんですね。
カエルDX:あ、さっきまでなかったセーブデータがある!?
にゃるら:ロードすると……捕まる前の時点まで戻った!
たろちん:というわけで未来の展開を“記憶”していた主人公は、機転を利かせて捕まることなく逃げ切ることができたと……。
にゃるら&カエルDX:なるほどー!
オタクがわくわくする要素満載
たろちん:体験版はここまでなんだけど、どうだった?
カエルDX:「セーブ&ロード」で展開が変わるって言ってましたけど、もしかしてこの後プレイヤー自身もストーリーに絡んでいくんですか?
たろちん:鋭い。この後、プレイヤーが「ハッキングトリガー」を使って、主人公が「セーブ&ロード」を使うタイミングを呼びかけることができるようになります。これがシナリオ分岐に影響するんだけど、主人公のポロンはプレイヤーのことを、自分に「セーブ&ロード」アプリを勝手に仕込んでいった凄腕ハッカーと認識しているんですね。シュタゲと違って主人公をプレイヤーが操作するのじゃなく、主人公とプレイヤーが完全に別人格として存在し、共闘していくのが特徴的なゲームなんですよ。
にゃるら:ゲーム特有の「セーブ&ロード」を未来技術がある世界観とうまく組み合わせて表現してるんですね。
カエルDX:シュタゲでも携帯電話から時空を超える「Dメール」を送って世界線を変えてましたけど、VR技術とかもっと今っぽくなってる。
にゃるら:脳神経に電子情報を接続してるのが未来のインターネットっぽい。
カエルDX:視界に直接インターフェースを表示するのかっこいいンゴねぇ……。
にゃるら:オタクはそういうのが好き……。
カエルDX:思ったより中野の要素も多かったですね。
にゃるら:サンモールとかブロードウェイはまだ出てこなかったけど、この先のストーリーで出てくるんでしょうね。
たろちん:出てきますし、現実の中野区とコラボする計画も進んでるらしいです。既に中野区長が自ら記者会見で「中野区が舞台の作品が出ます」と応援コメントを発表していますし、8月に中野駅前大盆踊り大会とコラボして主題歌ライブをしたり、中野駅周辺でアノニマス・コードとのコラボイベントを開催したり、中野駅周辺にキャラクターのAR画像が仕込まれたりするとか。
カエルDX:中野区って最近そういうのに力入れてますよね。ネットのインフルエンサーとコラボしたり。
にゃるら:若者のオタクを取り入れようと頑張ってる。
たろちん:最後に中野住みの2人から見た「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」の感想をお願いしようかな。
カエルDX:まだ体験版をやっただけですけどめっちゃ続きが楽しみになるアニメの1話って感じでしたね。何度も失敗しながらトライアンドエラーで真エンドに近づいていく感じが楽しそう。
にゃるら:アドベンチャーゲーム好きとしてはこの時代に“新しいアドベンチャーゲーム”を作ろうとしてくれる気概がうれしい。期待しています!
たろちん:ではいつもの感じで締めてもらいましょう。
にゃるら&カエルDX:中野サイコー!!!
「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」は7月28日発売!
「ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)」はNintendo Switchおよびプレイステーション 4で7月28日発売。“科学アドベンチャーシリーズ”ファンの方も中野好きのオタクの方もぜひプレイしてみてください!
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提供:株式会社MAGES.
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2022年8月11日