子どもは5歳ぐらいまで前世の記憶を持っているという説、子どもにだけ見える友達「イマジナリーフレンド」、などなど。実在が認められているものから証明不可能なものまで、子どもに関する不思議なお話は数々存在しています。
今回ご紹介する作品では、そのような「小さな子どもだけが遭遇する怪異」としか言いようのない、不気味な結末が描かれます。漫画の作者はしばたま(@shibatamaa)さんです。
ある母親と息子が、数年前に体験したというお話。慣らし保育の初日の帰り道、母親が息子に感想を尋ねたところ「しばたくんと遊んだよ」と返事が返ってきたそうです。もうお友達ができたなんてすごいね、と褒めたところ、どういうわけか息子は「しばたくんとはお友達じゃないよ」と答えたのです。
「しばたくんは仲間じゃないから」と告げる息子に対して、保育園にいる子はみんな仲間だから仲良くしようね、と諭す母親でしたが、息子はどうにも納得がいかない、という態度を見せます。
翌日。今日も慣らし保育へ行った息子に感想を聞いたところ「今日もしばたけいいちくんがいたよ」と答えました。下の名前を教えてもらったんだ、お友達になれたのかな、と思った母親でしたが、息子は変わらず「けいいちくんはお友達じゃないよ」と言い張ります。
息子の発言が気になった母親は、慣らし保育の名簿を確認した後、先生にも聞いてみたのですが、名簿に「しばたけいいち」という名前はなく、先生も「そんな名前の子はいない」と断言するのでした。
そこで母親はここ数日の、息子の発言を先生に話します。すると先生は「子どもはそういうのが見えたりするんですよ、おそらくはっきり見えているのでしょうね」と、何かを察したような表情で答えました。
その直後、先生はあらためて「しばたけいいちくんはどんな子なの?」と息子に尋ねます。すると息子は「しばたけいいちくんは、骨だよ!」と元気に答えたそうです。
息子の発言を受けた母親は「しばたけいいちくん」に対する言及を一切やめてしまったため、それがなんだったのかは分からずじまいでした。さらに不思議なことに、成長して8歳になった息子にこの話をしても、一連の出来事をまったく覚えていなかったそうです。
しばたまさんは、フォロワーから寄せられた体験談をブログやInstagramに投稿しており、ダ・ヴィンチWebで「しばたまが聞いた! 本当にあったすごい話」を連載しています。
作品提供:しばたま(@shibatamaa)さん
記事:たけしな竜美(@t23_tksn)
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